もしもヒトの性別が3つだったら?
「中間の性」や「第三の性」は、♂♀どちらでもないか、♂♀どちらでもあるか、♂♀の2項を前提にしたインターセックスとして考えられてきたが、生物学的に明確な第三の性別を考えてみよう。
3つめの項を想像するのはむずかしい。そこでまず名前をつける。
「おとこ」♂
「おんな」♀
「おめが」Ω
この3項によるヘテロな組み合わせは、
♂♀、♂Ω、Ω♀、♂♀Ω
の四つ。
♂-♀ にとって、Ωはどちらともヘテロ対象
♀にとって、♂-Ωのカップルはどちらともヘテロ対象
♂にとって、Ω-♀のカップルはどちらともヘテロ対象
仮想性別を思考するための戦略例
♂♀Ωの織り成す人間ドラマを考える
自分がΩと真剣に交際することを考える
魅惑的なΩは?
Ωの顔は?
Ωの服装、化粧は?
Ωの性機能、性徴、性器は?
Ωの進化的な役割を考える
ホモセクシュアルはΩの幻影?
オメガには、小文字のωと大文字のΩがある
提出されたレポート
物語のファンコミュニティが、好きが高じて物語の別バージョンを作ることがあります。物語を解体し再構成していくなかで、可能人類学的に作り出される潜在的パラレルワールドは「ファンフィクション」と呼ばれます。そうしたファンフィクションのなかに、第三の性「オメガバース」という「設定」が流行っています。
この「設定」は、男と女という既存の性の枠組みを組み替える機能をはたしていますが、残念ながら男女のフレームの外に想像を至らせているようには思えません。あくまで現世界で培われた欲望の延長でしかありません。
そこで、情動の基本フレームを外したところに、哺乳類の外部にある「感情システム」を構成し想像できるかという実験を試みました。このワークショップは、オメガバースの先入観のない状態で行っています。