投稿者「ToshihiroAnzai」のアーカイブ
22世紀恋愛論ワークショップ参加マニュアル
課題
恋愛(とかつて呼ばれていたもの)の22世紀を構想し、作品を制作する。
作品形態は自由。ただし(現在の)メールで送れること。3分以内に鑑賞可能であること。
制作者(グループ)
1人~4人
分業の場合は各人の役割を明記する
学籍番号と名前
作品形態の例:
- ドラマ、ショートムービーのシナリオ
- マンガ、マンガのネーム
- 長編ドラマのドラフト
- 映画のトレイラー、ティザー広告、ポスターなど
- 22世紀恋愛に関するプロダクトデザイン(スケッチ)
- 22世紀恋愛に関する建築、空間デザイン、VR空間設計
- ネットワークアーキテクチャ(SNSなどのサービスの設計、出会い空間を作る)
- 22世紀恋愛に関する政策、制度設計
- 22世紀恋愛に関するビジネスプラン
- 22世紀恋愛を左右する発明
- そのほか22世紀に作品と呼ばれているであろうフォーマット
(作品のボリューム感は《ぬ》2016全作品 を参考にしてください)
提出作品
- タイトル
- 作者名一覧(ペンネーム、作家名の場合は括弧の中に本名も)
- リード文(作品の要約、前提となる仮説など、短いテキスト)
- コンテンツ
コンテンツは以下のいずれかの形式で添付してください。
- 画像(jpeg)
- テキストファイル
- れめめWiki上のページ(項目名は、22世紀恋愛論: からはじめてください)
PDF、テキスト、Wikiの場合、サムネイル画像を添えてもかまいません。
画像+テキスト でもかまいません。
これ以外のフォーマットについては相談してください。
PDFはレンダリングによる画像などの品質劣化に注意してください。高品質の設定で。また特殊なフォントは埋め込みで。
ワークショップの流れ
10月12日に、エントリー用紙を配布します。記入のうえGOサインをもらってください。
提出は12日の授業中に。できなかった場合は、でき次第、安斎までメールで提出。
最終締め切りは、10月17日(水)午後6時。
(それ以降はコンペ用Webに反映されません。まとめ作業に時間がかかるので、なるべく早く提出してください)
作品はこのWeb上にまとめ、10月19日に全員投票による多様決コンペを行います。
メールの宛先
安斎 unxi@ja2.so-net.ne.jp (@を小文字に置き換える)
エントリー用紙
授業中配布しますが、PDFはこちら。
参考:
22世紀恋愛ドラマのシナリオを書くという課題のもと、東京経済大学で行われた「22世紀恋愛論ワークショップ」の成果が以下にあります。
maclay
「maclay」の名前はmakeとclayを合わせた造語である。皮膚の細胞を摘出し、その細胞を培養したもので作る特殊な粘土型化粧品。粘土は顔や身体に貼り付けることができ、自分の好きな容姿に変えることができる。
「maclay」が巻き起こす恋愛物語。
22世紀恋愛論ワークショップ(TKU)優秀作品
登場人物
主人公 トオル
(男18歳 幼少期にあった火事により顔面の右半分を火傷してしまい、醜い姿になってしまう。その容姿が原因で中学に入るといじめにあい不登校に。それから現在まで実家の2階にある自室に引きこもっている。)
隣人 リン
(女18歳 大学生になり実家の新潟県から上京して、トオルの住んでいる家の隣のアパートの2階で一人暮らしをしている。)
リンの友達A
リンの友達B
トオルの母親
(女45歳 火事の原因は自分の責任だと思っている。トオルが引きこもっていることに負い目を感じており、トオルのことを常に心配している。)
俳優 カケル
(男26歳 様々なメディアに引っ張りだこの超イケメン人気俳優)
ファッションモデル サラ(女19歳 若者に大人気のカリスマモデル)
恋は見た目から
○トオルの部屋
TVCM 「もうメスを入れて綺麗になるのはやめませんか?安心安全に理想の顔に。マクレスの「maclay」」
トオル 「こんなのでかっこよくなっても人に会わないんじゃ意味ねえよ。」
ヘッドホンで爆音で音楽を流し、布団を被ってうずくまる。
○リンの部屋(朝)
TVではマクレスのCMが流れている。
リン 「やばい、やばい遅刻しちゃう」
トーストを口に咥えたまま着替えている。右手にコーヒーの入ったマグカップを持ち、左手にはスマホを持ち、毎朝大学の最寄り駅で待ち合わせをしている友達にチャットで「ごめん、先に行ってて」というメッセージをせわしなく打っている。
タンスの端っこに足の小指をぶつけてしまい、コーヒーを白いカーテンにぶちまけてしまう。
リン 「うっわ最悪、、、」
時間がないのでカーテンを風呂場に投げ、そのままにして家を急いで出た。
○トオルの部屋のドアの前(夜)
トオルの母親 「トオル。ご飯ここに置いておくね。」
晩御飯を乗せたトレイをドアの横に静かに置く。
淡いピンクや水色の花柄がちりばめられたトレイの上には味噌汁とご飯、サラダと肉じゃがと豚の生姜焼きが綺麗に配置されている。冷めないようにラップをしてある。
今まで何度もトオルをせめて部屋の外に連れ出そうとしたが、無理だった。
それから約3年間食事を配膳し、空になった食器を片付けるだけのコミュニケーションしかトオルとは取れていない
○トオルの部屋(同刻)
TVでは恋愛ドラマがやっている。
トオル 「この俳優みたいな顔だったら今頃いろんな所に行って、いろんな女とHしまくりだろうな」
自分の右手に語りかける。
トオル 「俺はこのまま童貞で、恋もせずにこの部屋で死ぬのかな。てか恋ってなんだ。」
○リンの大学の食堂(昼)
リンの友達A 「昨日の東京ラブストーリー2118観た?」
リンの友達B 「観た観た〜。カケルまじでイケメンすぎでしょ。まじ卍」
リンの友達A 「出た卍。さっき授業で習ったからって平成時代の言葉使わないでよ。面白くもなんともないよ。ねえ、リンももちろん観たでしょ?」
リン 「当たり前じゃん。最初にカケルに目をつけたのは私でしょ?録画もしてるから家帰って2回目観ます。」
リンの友達B 「そんなんだからいつまでたっても彼氏できないんだよ。」
リン 「いいんですー。カケルが彼氏だからさ。」
リンの友達A 「恋しないと彼氏とは言えないよ。」
リン 「そうなの?てか恋ってなに?」
○リンの部屋(夜)
昨夜録画していた東京ラブストーリー2118を化粧も落とさず、缶ビール片手に食い入るように観ている。
リン 「いやあ、、、まじかっこいいわ。カケルがいたら彼氏なんてできないよなあ」
食堂で話した会話を思い出す。
リン 「恋かあ、、、どんな感じなんだろう。」
ふと外の景色を見る。
リン 「あ、月だ。」
○トオルの部屋(同刻)
ドアのよこに置かれた晩御飯をそっと手に取り、ベッドの上に置く。
トオル 「今日は月見えるかなあ。」
カーテンを静かに開ける。大気汚染と都市開発が進んだ東京は星はおろか月もまともに見える日は少ない。
引きこもっているトオルにとって昼の外は眩しすぎるので夜空を見て、月を探すのが1日の唯一の楽しみだ。
トオル 「あ、月だ。しかも満月」
月を望遠鏡を覗き込み、ぼーっと見つめる。だが、いつもとは違う違和感を感じる。
トオル 「なんかぼやけるなあ」
レンズを布で拭いてもう一度望遠鏡を覗き込む。
トオル 「おかしいなあ。なんで下の方がぼやけるんだ。」
覗き込みながら望遠鏡を徐々に下に傾けていく。
レンズに白い光が入ってきた。
トオル 「夜なのにカーテン開けっ放しにしてんのか。バカだなあ。どんな顔した奴が住んでんのか見てやるか。」
望遠鏡を更に下に下げていく。
するとちょうど同じタイミングで外を見ていたリンがレンズに映り込む。
トオル 「うわっ」
驚き、望遠鏡ごと後ろに倒れる。
動悸が激しくなり、身体が熱くなる。
数年ぶりに汗をかいた。
トオル 「あんなに可愛い人がすぐ隣にいたなんて、、、」
その夜、トオルはこっそり鼻歌を歌いながらシャワーを浴びた。
○リンの部屋(同刻)
リン 「あっ、カーテン買って帰るの忘れてた。これじゃ丸見えじゃん。」
amazonの段ボールを貼り付けて応急処置をした。
風呂場に置いてあった汚れたカーテンをゴミ袋に入れて、玄関に置く。
リン 「明日ちょうど不燃物の日だし学校行く前にゴミ出してこ」
○トオルの部屋(朝)
トオルは結局あれから一睡もできずにいた。外が気になって仕方がない。
amazonでこの間買ったplaystation100でゲームをしている最中も外をちらちら見てしまう。
数年ぶりの日光は気にもせずカーテンは開けっ放しにしている。
トオル 「あの娘外に出てこないかな。一瞬だったし、可愛いと思い込んでるだけの可能性もあるからもう一度見て確認したい」
コントローラーを投げ出し、日光が照りつける窓から見える景色を張り付くように見た。
トオル 「あっ」
○リンの部屋(同刻)
目覚ましのアラームが部屋に鳴り響く。
リンは飛び起きて、時間を確認する。
リン 「やばい、また遅刻だ」
トーストを口に咥えたまま着替える。右手にコーヒーの入ったマグカップを一度持ち、机の上に置く。左手にはスマホを持ち、友達にチャットで「ごめん、今日も遅れるかも」というメッセージをせわしなく打っている。
リン 「よし、これなら間に合うかも」
朝の支度を終えたリンは玄関を急いで出ようとドアノブにて手をかけたとき、ゴミ袋に気づいて手に取る。
リン 「危ない危ない、忘れるとこだった。」
段ボールが敷き詰められた自分の部屋の窓を横目にアパートの裏にあるゴミ庫にゴミを投げ入れ、学校に向かった。
○トオルの部屋(同刻)
トオル 「やっぱりめちゃくちゃ可愛い。」
トオルは人生で初めて人と話したいと思った。
トオル 「でもこんな顔じゃ会ってもどうせ怖がられるか、バカにされるかだしな」
TVCM 「もうメスを入れて綺麗になるのはやめませんか?安心安全に理想の顔に。マクレスの「maclay」」
トオル 「これだ」
トオルはamazonで「maclay」と鏡とカオルの写真集を即購入した。
〇リンの部屋(夜)
リン 「これでよしっと」
帰りにIKEAで買ってきたカーテンを取り付けた。
amazonの段ボールを重ねて結んで玄関先に置いた。
リン 「明日は絶対遅刻しない。」
そしてベッドに入り、眠りに着いた。
〇トオルの部屋(同刻)
トオルが食い入るように鏡と写真集を交互に見ながら、手をせわしなく動かしている。
その隣には「maclay」と大きなロゴが書かれてある白い箱が無造作に置かれている。
トオルは「maclay」を使って生まれ変わろうとしていた。
トオル「違和感ぜんぜん無えや、、、」
トオルは小学校の頃、図画工作が最も得意な教科で、 東京都の図画工作のコンクールの造形部門では、小学生離れした精巧な人間の耳をモチーフにした作品を作り、 最優秀賞を受賞したことがあるほど手先が器用である。
トオル「この顔だったらあの娘に話しかけれるぞ。」
トオルにふつふつと自信が湧いてくる。
トオル「俺は明日から生まれ変わる。」
○リンの部屋(朝)
目覚ましのアラームが鳴り響くがすぐに音が止まる。
リン「んー、いい朝だ。」
昨日買ってきた真っ白なカーテンの隙間から柔らかい朝日が射す。
TV「本日の血液型占いの第1位は、、、牡羊座のあなた!
運命の出会いがあるかもしれません。ラッキーアイテムはメロンパンです。
それでは今日も元気にいってらっしゃ〜い」
リン「なんか今日は目覚めもいいし占い1位だし、いい事ありそ〜」
〇トオルの部屋(同刻)
トオル「作戦考えなきゃな。」
トオルはリンにどう話しかけようか、あぐらをかいてブツブツと独り言を言っている。
トオル「不自然だったら怖がられるしな、、、。たまたま犬の散歩してたらみたいな!
いや、最近鳴き声聞こえないからタロウ(犬)はたぶん死んでしまってるか、、、ぶつぶつ、、、」
〇リンの部屋(同刻)
リン「これでよしっと」
朝の支度が済み、玄関へ軽くスキップしながら向かう。
リン「おっと、これ捨てなきゃ」
昨晩、玄関に置いていたamazonの段ボールを手に取る。
ガチャッ…
扉を開けた。
〇トオルの家の玄関(同刻)
トオル「ここまで来たら後戻りはできない。よしっ!」
両手で頰をパンパンと2回叩き、気合いを入れる。
トオル「あっやべ」
玄関のすぐ脇に立てかけてある姿見を見て「maclay」が崩れてないかどうか確認する。
トオル「セーフセーフ、ちゃんと乾いてるな。」
もう一度玄関の方に体を向ける。
そして、深く深呼吸をした。
トオル「ふーっ。よし、行くか!」
ドアノブに手をかけ、3秒ほどトオルは止まった。
そして、扉を開けた。
〇リンのアパートのゴミ庫の前
リンは束ねたダンボールをゴミ庫に置く。
リン「これでよしっと。学校行くか」
リンはゴミ庫に背を向け、学校に行こうとしたとき、目の前に男が立っていた。
男の後ろから日光が射し、顔は暗くてよく見えない。が、その男はカケルの顔をしたトオルである。
リン「あ、すみません」
リンは立ち去ろうとする。
トオル「あの、すみません。そこの家の者なんですけど、ゴミ捨て場が新しくなるみたいで、、、
それまでの間ここに捨ててもいいですか?」
もちろん嘘である。昨晩考えた作戦だ。わざわざ部屋のゴミをビニール袋に入れて持ってきた。
リン「あ、はい。たぶん大丈夫だと思います。どうぞ置いてってください。」
トオル「ありがとうございます」
トオルはゴミを置いた。
リンは学校に向かう。
トオルはこのまま何も話さずリンが学校に行ってしまうのは物足りないと思った。
トオル「あの!」
今日のトオルはまるで別人のようであった。
外見だけでなく、人と久しぶりに話した事による変な高揚感からくる自信がある。
リン「はい。なんです、、、!」
リンが振り向いたと同時に、視界に入った男に驚き、言葉を詰まらせた。
さっきまで逆光でよく顔が見えなかったのだが、男の顔はリンの憧れの人気俳優カケルの顔そのものだったのである。
心拍数がドンドン上がっていくのが立っているだけでわかる。今にも心臓の音が聴こえてきそうだ。
トオル「よかったらお名前とかあなたの事教えてくれませんか?」
不審者である。だが、リンはカケルの顔から発せられる言葉に疑いを持たない。
リン「も、もちろん!」
そのあとお互い軽い自己紹介をして、偶然年齢が一緒だということもわかった。
そして、その日の昼休み、リンは学校の食堂でメロンパンを嬉しそうに食べた。
数日後、、、
〇トオルの部屋(夜)
暗い部屋の中に小さな光がある。指をせわしなく動かして文字を打ち、リンとのチャットを楽しんでいる。
(チャット内での会話)
トオル「来週の日曜日、原宿に遊びに行かない?」
リン「いいね!ちょうど行きたいカフェがあるの😊」
トオル「じゃあ15時に最寄りの駅前で待ち合わせしよう!」
リン「うん、楽しみにしてるね!」
トオルは小さくガッツポーズをした。
トオル「よし、俺もついにここまで来たぞ!人間やればできるじゃん」
ケータイを布団に投げて、そのあと自分も布団にダイブした。
日曜日、、、
○最寄りの駅(14:56)
駅の前でトオルはそわそわしながらリンが来るのを待っている。
服はバラエティ番組でカケルが着ていたものをサーチして、すべてanazonで買い揃えたものである。
靴までもカケルと同じエアマックスを履いている。
リン「お待たせ〜!ごめん、待った?」
3分後、リンがやってきた。白いTシャツの上に水色のジージャンを羽織って、黒のショートパンツを履いている。
靴はトオルと同じ、いや、カケルと同じエアマックスを履いている。
トオル「ううん、ぜんぜん待ってないよ。それじゃあ行こっか」
リン「ちょっと待って。靴お揃いじゃない?笑」
トオル「あ、ほんとだ。なんか恥ずかしいね。笑」
リンは駅の改札に向かいながら、ふと他の人から見たら
カップルコーデしてるって思われるだろうと思い、小さく微笑んだ。
トオル「ちょうどリニア来たね。」
二人はリニアモーターカーに乗った。
この時代は電車は地方の田舎の方にしか走っておらず、リニアモーターカーが一般的な交通手段となっている。
原宿までの22分間、リンの地元は空がまだ明るいときでも月が見える話など、
2人の会話が途切れる事はなく、盛り上がった。
○原宿駅(15:25)
トオル「原宿久しぶりに来たなあ。」
リン「あまりこっちの方は来ないの?」
トオル「うん、だから今日行ってみたくて」
この時代の原宿は現代と変わりなく、若者の町として賑わっている。
表参道学院大学という大学が表参道のど真ん中に開校され、更に賑わっている。
トオル「流石に人いっぱいだね。ほんと人が蟻みたい。
リン「日曜日だしね。行きたいカフェこっちにあるんだ!」
竹下通りの方を指差す。竹下通りは人の混雑を避けるために動く歩道が設置されている。
トオル(あそこ通るのかあ)
もちろんトオルは人混みが嫌いだ。しぶしぶ動く歩道に乗った。
リン「えっとね、ここのスイパラこの間初めていったんだけど、パスタが一番美味しかった!
あとね、ここの2階の古着屋さんなんだけど、ラルフローレンのシャツを店長さんがリメイクしててね、、、」
トオルはリンの顔を見ながら改めて可愛いと感じた。
この間までずっと引きこもってた自分がこんなに可愛い娘とデートしてるなんて夢みたいだと思った。
トオル「へえ、そうなんだね!リンの行きたいカフェの後にそこ寄ってみ、、、」
トオルは一瞬言葉を詰まらせた。動く歩道の反対側に一瞬もう1人リンがいたように感じたのだ。
トオル(びっくりした。勘違いだよな、、。)
リン「どうしたの?知り合いでもいた?」
トオル「いや、なんでもないよ。行こっか!」
動く歩道を降りて、竹下通りを出て大通りに出る。信号待ちをしている間、原宿の町を眺めた。
おしゃれなファッションビルが建ち並ぶ。その中の1つにトオルは目を凝らした。
反対側の通りにあるSHEL‘TTERというファッションブランドの建物の壁にリンによく似た女性の写真がでかでかと貼ってあるのだ。
トオルはリンが実はファッションモデルなのかと思い訪ねた。
トオル「ねえ、あれめちゃくちゃリンに似てない?まさかリン?」
リン「何言ってるの?トオルも使ってるでしょ。」
トオルは一瞬リンが何を言ったのか理解できなかった。
しかし、理解した瞬間全身の毛穴から汗が吹き出てきた。
トオル「え、なんのこと?」
リン「maclayだよ。私はあのサラちゃんに似せてるんだ。最近流行ってるんだよ? ほら、あの子だってサラちゃんメイクしてるよ。」
リンが指を指したさきには髪型と服装は違えど、リンと瓜二つの顔をした人が歩いていた。
リン「ほら、あの子も!あの子もあの子も!あっちは3人とも一緒だね!」
トオル「うわぁーーー!!」
トオルは駅に向かって全速力で走り出した。
通り過ぎて行く人の中にリンと同じ顔の人が何人もいた。カケルの顔をした人もいた。
トオルはリニアモーターカーに飛び乗り、目を固く閉じ、耳を両手で塞いだ。
トオル(これは夢だ。何か悪い夢を見ているに違いない。こんなの嘘だ。)
トオルは家に着くまで俯いて歩いた。とりあえず部屋に戻って寝てみよう。最近、いろいろなことがあったせいで気が動転しているんだ。
落ち着いたら現実に戻るだろうと考えながら歩いた。
〇トオルの家(16:34)
トオルは家の前に着いた。母親がちょうどパートから帰ってくる頃なのでこの顔を見られるのはまずいと思い、
専用のクレンジングシートでmaclayを落とした。そのあと、ドアノブに手をかける。
ガチャ、、、
ドアを開ける。するとそこには母親が立っていた。
母親「、、、おかえり。」
トオルの目から涙が出てきた。気が動転しているせいもあるが、母親におかえりと言われたことが久しぶりで、嬉しいのと申し訳なさでトオルは泣いた。
トオルは今まで学校にも行かず、家族の誰にも顔を合わせることもなく生きてきた事を初めて謝罪した。
何も言わず毎日毎食美味しいご飯を作ってくれる母親に心の底から申し訳ないと思った。
トオル「、、、おかあさん、ごめんなさい。」
トオルは涙を拭い、母親の顔を見上げた。
トオル「えっ、、、」
確かに母親の顔ではあるが、何か奇妙な違和感を感じた。トオルが引きこもる前の顔から一切変わってないのだ。
人は老いてシワやシミなどが増えたりするものだが、一切その顔は老けていなかった。
そして、よくよく見てみると記憶にある母親に比べると身長が高すぎるし、肩幅も広い。
彼女は母親ではなく、「maclay」を使って母親になっている父親であったのだ。
トオルは怖くなり、自分の部屋に飛び込んだ。
母親はトオルが火事によって顔に火傷をしてしまい、引きこもってしまったのは自分のせいだと
自らを責め、遂には自ら命を絶ってしまっていたのだ。
そして、父親はその事実をトオルには隠そうとし、妻の代わりになろうとしたのだ。
トオルはヘッドホンで爆音で音楽を流し、布団を被ってうずくまった。
完
森田英暉
22世紀恋愛論作品集(東経大2018)
性別の未来、家族構造の未来、出会い空間の未来、機械の恋、生殖革命、変わらない恋、などのテーマで議論を重ねた後、22世紀のリアルな恋愛ドラマを構想するワークショップ。
2018年6月 東京経済大学コミュニケーション学部 可能人類学
課題:恋愛(とかつて呼ばれていたもの)の22世紀を構想し、作品を制作する。
作品形態はシナリオ。Wikiを用いて作業すること。
maclay
世界最大級の化粧品会社マクレスが開発した最新鋭の化粧品「maclay」(メイクレイ)。「maclay」の名前はmakeとclayを合わせた造語である。皮膚の細胞を摘出し、その細胞を培養したもので作る特殊な粘土型化粧品。その粘土は顔や身体に貼り付けることができ、自分の好きな容姿に変えることができる。この「maclay」が巻き起こす恋愛作。
VRなんて絵空事
2107年には出会い系サイトの進化版、出会い系VR空間『sora(ソラ)』が存在する。そこではユーザー自身のアバターを作り、他人と実際に会うまでにVR空間上で出会え、疑似恋愛ができる。さらに、愛の感情を持ったAIキャラクターも存在し、AIとsora登録者が恋愛を楽しむこともある。このsoraの管理者は天草空で、soraは空の理想を形にしたAIキャラクターの山下蓮華との疑似恋愛をするために作った空間を商業化したものである。ある時、sora上のAIキャラ達がシステムのエラーにより他のAIキャラにも恋をするようになってしまった。そして、AIキャラ三浦海斗が恋をした相手は蓮華だった。本来AIはsora利用者としか恋愛をせず、AI同士の恋愛はプログラムされていない。空はシステムを書き換えたが、海斗だけは蓮華を好きなままでいた。VR上でAIと人間がAIを奪い合う22世紀の恋愛の行方とは。
(海斗・蓮華・空シリーズ)
ラブレター
一通の手紙から恋が始まる
(海斗・蓮華・空シリーズ)
恋愛警察24時
20XX年多種多様な恋愛が生まれ現在では、想像もつかない恋愛も存在する。しかし、自由がすぎて荒れ果てた世の中に歯止めをかける存在が必要となった。その名も『恋愛警察24時』!!!
UKT帝国
ロボット技術やVR技術などの事業を行なっていたUKT株式会社は2088年に発売された自律型アンドロイド「UKT-001」がブームになり、”一家に一台UKT-001”が2089年の流行語大賞に選ばれ、翌年発売されたUKT-002は省庁でも採用されるなど急成長していた。そんなUKT株式会社は2093年、圧倒的な力によって東京都の実権を握り、2095年には政府の後押しを受け、東京都をUKT独立自治区に改編されクニを運営することなったのだ。 UKT株式会社の三浦観音社長は、2098年年末に突如として「高DNA保護法」と「公序良俗健全育成法」、「男女交友禁止法」を発表し、2099年自治区の全住民を対象にDNA健全化と管理ナンバーの腕輪をつけたアンドロイド以外の住民の男女の私的交友禁止を実施した。しかし、三浦観音の一人息子、海斗は禁止されていた管理ナンバーを外したアンドロイドと人間が交流することができる喫茶店「じゆう」に入ってしまった。
(海斗・蓮華・空シリーズ)
本当に好きなのは
とある花屋にて。何かが起こる気がする、そんなお話。
(海斗・蓮華・空シリーズ)
愛のカタチ
100年後の日本では全人類の体内にICチップが埋め込まれている。そのICチップにはその人の全ての情報がインプットされている。主人公の小田川 みなみはICチップ管理局である「H&C」に勤めており、みなみは残りの寿命をデータで管理し通告する部署に所属している。そんな中、みなみの恋人・風間 蓮の名前が余命1ヶ月と表示されているのを見つけた。戸惑うみなみ。彼女の取った行動とは…!?
あつくんの彼女
あつくんは、21年間彼女がおらず愛に飢えていた。そんな中出会い厨魔太郎の策略とVR技術の発展により 仮想空間の女の子みちかに恋をする。
一度きりの恋愛
100年後、技術が革新し、惚れ薬がちまたで流行する。しかし、惚れ薬を飲ますことができるのは1回だけ。しかも惚れ薬を飲ませた相手と必ず結婚しなければならない。(惚れ薬を所持できる対価として)そんな中、主人公 裕典は昔、想いを寄せていた元カノ れなに惚れ薬を飲ませようかと葛藤しながら「自分にとっての運命の人とは誰なのか?」考えるストーリー。
課題の作例
夢と知りせば覚めざらましを
太郎は近頃、VRバールで出会った謎の少女のことが気がかりで、恋人の花子と会っても上の空である。ある日太郎は父から不思議な話を聞かされる。若くして死んだ父の母親が残したクラウド上のテキストが、少しずつ増えているというのだ。
講評会
木場明義氏(イナズマ社・映画監督)による講評会で、以下の作品が受賞した。(2018年7月5日)
「maclay」森田英暉 SF賞
「VRなんて絵空事」伊藤匠 ストーリー賞
「ラブレター」三上拓成 ラブ賞
触覚的自我 東京経済大学2018 全作品
001 MIKAMI Takunari
002 KAWASE Naoya
003 UEDA Keita
004 ITO Takumi
005 TAKE Shiho
006 YOSHIKAWA Misato
007 KODA Sayaka
008 ONO Nanami
009 MATSUBA Yuya
010 KATSURA Kotaro
011 SHINODA Karin
012 IWAMA Yuka
013 KIHARA Fuya
014 TAKIGUCHI Shu
015 KATO Shingo
016 ITO Tatsuya
017 OUCHI Sota
018 MORITA Yoshiki
019 TANAKA Takayuki
触覚的自我 東京経済大学2018 作業風景
触覚的自我 自治医大2018 全作品
実施日:2018/1/25・2/8・2/15
講義:武内大・安斎利洋
ワークショップ:安斎利洋
協力:淺田義和
ファシリテーター:市川みづ樹・金 知垠
作業風景
全作品(講評用に分類)
■穴
022
030
079
113
■動き
039
049
■輪郭線
007
011
016
017
020
064
066
086
089
092
093
098
104
■横顔
040
077
■立体
054
056
■レリーフ
025
061
069
106
■全身・半身
059
108
109
112
■リアル vs 概念
008
009
055
058
■感情
046
091
■記号・象徴
057
100
■アイマスク
081
001
038
047
062
096
102
■強い眼
028
043
051
060
116
005
012
019
042
044
■眼鏡
071
097
■そのほか目のある顔
002
003
006
010
018
032
033
034
067
074
075
080
099
111
■目がない
021
023
083
087
107
114
■鼻中心
015
026
027
076
110
■耳
004
013
068
084
090
101
■頬
065
073
■髪
014
024
029
031
036
037
041
045
048
050
052
063
070
072
■睫毛・眉毛
082
085
103
■ひげ
053
■帽子
078
■だまし絵
035
■ミニマル
094
095
■事故からの創発
043
088
105
115
117
保護中: tokecom作業用
触覚的自我 自治医大2018作業風景
保護中: 触覚的自我 自治医大2018 講評用全作品
触覚的自我 ムサビ2017全作品
ワペラ遺伝子集(MAU2017)

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ヒュペリーオーン レースの裾

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田野倉由佳 オーケアノス 鍾乳洞

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アイテール ドリル

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エレボス ウロコ

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荻野楓子 カオス 東

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タルタロス たいやき1

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タルタロス たいやき2

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ベス コンクリートのしみ

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ハトフル 展開図

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ハトフル 流星
ワペラ遺伝子集(長岡造形大2017)
セルオートマトン・ワークショップ
ワペラシミュレータを使って、レアな遺伝子を探そう!
触覚的自我 自治医大2017 スナップショット
触覚的自我 自治医大2017
実施日:2017/1/26・1/31・2/15
講義:武内大
講義・ワークショップ:安斎利洋
協力:淺田義和
ファシリテーター:市川みづ樹・小林なつみ
>作業風景
全作品(講評用に分類)
■ 境界・輪郭
003
境界、感覚器、心臓
017
画用紙いっぱい。輪郭がない。目、口は穴。
031
展開図的な表現。視覚的な輪郭はない。アイマスク。
098
首の後面の風が通りぬけていく感覚。音。自分の境界があいまい。服は自分なのかそうじゃないのか。首に触れる空気も含めて自我?
053
輪郭のずれ
■ 横顔・断面
076
気管。体壁が断面図。生きてる感じの炎。何か目標待ってる
060
表現は左右対称、しかし矢状断面。前後対称?
088
矢状面
039
横顔
■ 対称性・ずれ
019
対称性のずれ
001
042
095
■ 分離・結合
102
組んだ足。接している左右がつながっている。
040
横顔。分離した目、口、鼻、耳。
096
アイマスク。耳は分離。
123
全身と顔を分けて表現
■ 触覚的なリアリズム
077
アイマスクの下でアイマスクとの接触を感じた。開こうとしても、アイマスクに妨げられる感覚。
056
071
■ 比喩・概念・心
111
じゃばら、うねりは自分の感情のうずまき
055
どうにもならない感情。自分のネガティブな部分。自分をささえるもの。
107
白が建前、黒が本音。切って貼った黒に、白の穴から見える黒。白が傷ついている。
009
脳と口を中心に、四方に他人。大事なことを教えてくれる人、良くないことを教えてくれる人、どちらも教えてくれる人、未知の人。
109
ハリネズミ
029
心。黒:おちこんだ気分。白:晴れた気分。だんだん白の部分が増えている。
038
表裏。頭のなかにあるもの。?マーク、故郷、部活、鉛筆、部屋の掃除。
■ 技巧的表現
086
あご:いちばん存在感あり。鼻。髪:やわらかさとばらつき感を紙をちぎって表現。首:あたたかく丸い。鎖骨:印象的なので強調。爪:硬くつるつるを折って表現。直線は骨。被っている皮膚。服の素材感。膝のでっぱり。関節。
067
くぼみは太い黒、でっぱりは細い黒。
080
くぼみだけ形にしている。
013
暗闇
■ 技巧的表現・丸み
097
目のころころ。手のまわる首は円筒、まわらない顔は平面。
「自分の顔を見たことのない人が、自分の顔を触ったとき、いちばん分かりやすいのは「穴」であると思います。」
101
103
108
112
■ 技巧的表現・ちぎり絵
028
ふわふわなところはちぎった。手でさわると髪が顔のうちにあるように感じた。耳のうら。鼻とほっぺに溝。左手だけでさわったから左が大きい。
016
030
068
もやもや。消しゴム、鉛筆、ノート。
074
■ ミニマリズム
049
あえてシンプル
084
今の心
093
■ 全身
007
感覚の大きさに応じて大きさが変わる。ペンフィールドの地図
052
何もしなくてもわかる部分は面。触れば感じる程度の部分は線。胴体は意識されない。
054
100
座ってる男性の像。丸みをおびたところを減らした。
069
顔が大きい。
104
髪の毛、上肢の毛、下肢の毛、陰毛。
057
丸い関節
075
コート
087
092
ハートが外
099
顔だけ黒。左うでが右より重い。
105
口
114
115
うで、ひざ。
■ 部分
110
黒いざらざらの紙の質感から自分のすね毛を連想。足首から先はさらさら。
118
くしゃくしゃの紙(黒)による手。
004
足
■ 笑い
058
手で笑いを表現
062
にやけ
082
おどけ
■ 耳・音
034
アイマスク、耳。
033
アイマスク、くしゃくしゃの耳。聴覚が大きくなったこと。
073
リング状の耳、ひげ。
091
■ アイマスク・眼鏡
011
027
うしろがみ
035
090
髪
106
066
眼鏡だけ
047
眼鏡
081
眼鏡
■ 目のない顔
005
鼻
020
079
鼻中心
113
ガムテープ
■ まつ毛・閉じた目
043
まつげ
120
まつげ
083
閉じた目
■ 目のある顔(特徴的)
026
髪の位置が90度ずれた。
072
髪は自分らしさでない。「髪型は同じような人が他にもたくさんいると思ったので、それで自分だと認識してもらうのは大変」
008
ねぐせ
012
四角い目
015
お花畑
041
表と裏 前髪切れ込み
046
048
ほほ
051
044
特徴的な髪
045
ひげ。全て紙を使い切ったエコアート。
059
064
悪いときの顔
065
ウインク
085
髪
094
中学校時代の自分
116
ひげ、髪が3本づつ。
117
089
070
前髪
122
■ 目のある顔
002
006
010
014
018
021
022
024
025
032
036
037
050
061
063
078
121
■ そのほか
119
023
保護中: 触覚的自我 自治医大2017 講評用全作品
ユリアフループ
文字の成長
仮説
ぬは私たちが普段目にしているような文章を「文章」として認識できない。
一つの文字が別の一つの文字に変化するさまを見ないと、文章として認識できない。
なので、ぬのための文章を用意した。また、日本特有の「回文」を知ってもらうために制作した。
有吉裕美
平良亜里紗
若浦奈南
地球外生命《ぬ》との芸術交流プロジェクト2016
表皮としての服と、好みの服。個性とは何か?
個体の単位は粒子の一つなのか?全体が一つの個体なのか?ということははっきりしていない。
すべての粒子が別の働きをしていて、互いに交流しあうことで生命を維持していることがわかっている。
ほぼ全部の粒子が集まった状態の「ぬ」モデル
つぶつぶしていて、常にうごめいている。
突然2つにわかれたり、瞬間移動したりするが、1 日に3回くらいのペースで1つにまとまってじっとしている。
移動先は比較的開けていて広い空間であることが多い。
→広い場所がすき?
こうした「ぬ」の挙動から、「ぬ」には個体どうしの優劣はなく、性があるのかも怪しいという調査結果が得られる。
そうした「ぬ」が地球という環境で「衣服」や「表皮」を必要としたとき、どういった質が好まれるか?
好まれる傾向によって、「ぬ」自身の個性が見出せるのではないか?
CHIRA RHYTHM
「ぬ」のための服①
一部に施された大胆なスリッドから、体表がチラッとみえるデザイン。
体表が露出するデザインは、広い場所を好む「ぬ」にとっても着心地がいいかも。
硬い樹脂素材でできているのであめなどを防ぐ簡易の住居にもなりうる。
「少しだけ見える」というチラリズムのエロさがうり。
ざくろ
「ぬ」のための服②
ものすごくうすい柔らかい素材でできているので、ぬが動こうとするとその動きが外にも見える。(ビーズクッションのような素材)
体のラインが見えることの美しさ、形のギャップをテーマに制作。
①とちがって密閉されてしまうので、「ぬ」の生命活動が可能かは不明
→改善の余地あり。ひっぱると開く巾着のような形が理想的?
上野さくら
「ぬ」にぬりかえられた49音
仮説
「ぬ」ぬぬぬぬぬぬぬぬ本体ぬぬ気化ぬぬぬ脳ぬウイルスぬ人ぬ脳ぬ侵入ぬぬぬぬぬぬぬぬ。ぬぬぬ、侵食ぬぬぬぬぬ、ぬぬ認識ぬぬぬぬ人間ぬぬぬぬぬ。ぬぬぬ侵略先ぬぬ日本ぬ選ぬぬぬ。人ぬ脳ぬぬぬウイルスぬ侵入ぬぬぬ「ぬ(a)」ぬぬ「ぬ(n)」ぬぬ50音ぬ言語化ぬぬぬ文字ぬぬ、発音ぬぬぬぬ「ぬ(nu)」ぬぬぬ。知能ぬ下ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ個々人ぬ脳内ぬぬ問題ぬぬぬ、コミュニケーションぬ困難ぬぬぬ可能性ぬ有ぬ。
(「ぬ」はきのこのように本体から気化させて脳にウイルスのように人の脳に侵入することができる。ただし、侵食できるのは、ぬを認識している人間のみである。よって侵略先には日本が選ばれた。人の脳にぬのウイルスが侵入すると「あ(a)」から「ん(n)」まで50音で言語化された文字たち、発音がすべて「ぬ(nu)」になる。知能が下がるわけではないので個々人の脳内では問題ないが、コミュニケーションが困難となる可能性が有る。)
ゴウダエイミ
フォント使用報告
上のリンクからダウンロードできるフォントファイルは、PCにインストールすることができます。
ぬフォントを実際に使用して、「ぬ芸術宣言」のテキストを編集してみました。(安斎)
ぬ芸術宣言
芸術は人間のためにあるわけではない。
芸術家は芸術の受容者を未知数として保留することができる。未知の感覚器官、未知の記憶構造、未知の推論機能をもった新しい生命体《NU》に向かって作品が表現されるとき、そこに新しい芸術が発明される。新しい芸術は、新しい人間を発明する。
1910年オーストリアのブルマウに飛来した未知の生命体《NU》に対する芸術交流が試みられたときも、新しい音楽が発明された。それは後に人間のための音楽潮流「セリエリズム」として括られることになるが、当初それは《NU》の感覚についてのひとつの仮説
「《NU》は予測不能性と予測可能性を満たしあう過程を音楽と呼ぶ」
を実現するための実験であった。
あるシリーズ(音列)が、それを構成する要素のすべてを一通り通らねばならないとする制約を設けると、初めの一音は最大の不確定性から出発し、そこまでの履歴から完全に確定される最後の一音に至ることになる。たとえば平均律の12音を要素とするなら、12音列は自由度12から出発し、自由度ゼロに至る。
《NU》との芸術交流プロジェクトを依頼されたアルノルト・シェーンベルクは、この12音技法による音楽は汎宇宙的に理解されるだろうという確信をもった。地球外生命《NU》との芸術交流は後に歴史から抹消された秘密プロジェクトであったため、この試みは人間のための実験音楽の礎として再解釈されることになる。
芸術は人間だけの狭い美を目指してはならない。それは蓋のされたドラム缶の中で歌う行為にすぎないからだ。反響する缶を開き蓋の外へ逃れるため、芸術家は常にNUについて考える必要がある。
2010年日本の箱根山中に飛来した地球外生命《ぬ》との芸術交流プロジェクトは、現在も秘密裡に進行している。《ぬ》作品は、前提となる《ぬ》に関する仮説と組になって成立し、これは「ぬ様式」と呼ばれる。《ぬ》は脱人間を促す触媒であり、汎宇宙的な美に関心を向ける戦略でもある。
安斎利洋
ぬぬぬぬぬ
《ぬ》2016全作品
多様決入賞作品
鳥獣ぬ画 ♥18 ♦9 =190 グランプリ
nu – Perfume ♥9 ♦7 =80 2位
鎧をまとう女は美しい。 ♥4 ♦8 =45 3位
《ぬ》ジュース ♥1 ♦19 =40
ことばで色を塗る ♥6 ♦4 =35
《ぬ》すごい少食なの ♥7 ♦3 =32
「ぬ」が描く絵。 ♥7 ♦3 =32
ヌナ・リザ ♥3 ♦6 =28
文字の成長 ♥6 ♦3 =28
「ぬ」友好(有効)関係プロジェクト ♥6 ♦2 =21
Eyebrow style ♥4 ♦3 =20
多様決評価点=(♥+1) × (♦+1) とする。ただし(♥:イイネ, ♦:ヤバイネ) 多様決とは?
特別賞
鳥獣ぬ画(稲垣賞)
文字の成長(稲垣賞)
みかぬ(中村賞)
くつしたを読む(中村賞)
ユリアフループ(安斎賞)
表皮としての服と、好みの服。個性とは何か?(安斎賞)
リンク
ぬ字典
仮説
地球外生命体「ぬ」はどうやら古来の中国で交流があったらしい。ひらがなの”ぬ”はもともと”奴”という漢字であるが、本来の奴隷やとらわれの意味ではなく、地球外生命体「ぬ」の様子を描いたのが起源だとされていることがわかった。そこで「ぬ」の字典をつくることにした。

林 園子
鎧をまとう女は美しい。
仮説
「ぬ」は化粧で着飾る美しい人を、老若男女関係なく無差別に襲う習性がある。
美しくなるためのお化粧ができなくなってしまった世界で、某有名化粧品会社はどのような広告をするのか。

住吉音々
福田未央
「ぬ」にぬりかえられた49音
仮説
「ぬ」ぬぬぬぬぬぬぬぬ本体ぬぬ気化ぬぬぬ脳ぬウイルスぬ人ぬ脳ぬ侵入ぬぬぬぬぬぬぬぬ。ぬぬぬ、侵食ぬぬぬぬぬ、ぬぬ認識ぬぬぬぬ人間ぬぬぬぬぬ。ぬぬぬ侵略先ぬぬ日本ぬ選ぬぬぬ。人ぬ脳ぬぬぬウイルスぬ侵入ぬぬぬ「ぬ(a)」ぬぬ「ぬ(n)」ぬぬ50音ぬ言語化ぬぬぬ文字ぬぬ、発音ぬぬぬぬ「ぬ(nu)」ぬぬぬ。知能ぬ下ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ個々人ぬ脳内ぬぬ問題ぬぬぬ、コミュニケーションぬ困難ぬぬぬ可能性ぬ有ぬ。
ゴウダエイミ
表皮としての服と、好みの服。個性とは何か?
仮説
増えたり移動したりする、おにぎりのような形の「ぬ」
個体の単位は粒子の一つなのか?全体が一つの個体なのか?ということははっきりしていない。
すべての粒子が別の働きをしていて、互いに交流しあうことで生命を維持していることがわかっている。
「ぬ」には個体どうしの優劣はなく、性があるのかも怪しいという 調査結果が得られる。
そうした「ぬ」が地球という環境で「衣服」や「表皮」を必要としたとき、どういった質が好まれるか?
好まれる傾向によって、「ぬ」自身の個性が見出せるのではないか?
上野さくら
みかぬ
仮説
「ぬ」はみかんの親戚だったことが判明した。「ぬ」は白皮のアルベドとして視覚的に現れている。
アルベドの主な栄養素であるペクチンは普通のみかんに比べ37倍も含まれており、ポリフェノールの一種でビダミンPであるヘスペリジンに関しては400倍も含まれていることが判明された。
さらにみかんにはないファイトケミカルのリグナンが含まれていることもわかり「ぬ」は新しい健康食品の開発にも大きな影響を与えている。
風間めぐみ
《ぬ》すごい少食なの
仮説
「ぬ」は毎日、地球から漂う食事のいい薫りにそそられていた。
いつものように地球上を匂っていたそんな時、思わず重力に引っ張られ地球に落下。
だけど「ぬ」は少食すぎて何も食事を楽しめない。
そんな「ぬ」のために新しい「ぬ食」を提案する。
松原智慧子
「ぬぬぬぬぬ」
仮説
私は考えた。ぬとは何か。それは一つの疑問であり、それは一つの発見である。近づいてみたり、俯瞰してみたり。ぬは私の頭の中で形を変えせわしなく動き回っている。
澁谷 武
nu – Perfume
仮説
「ぬ」は絶えず匂いを変化させ、その「ぬ」の香りを「nu – Perfume」というブランドで香水として販売します。
(コンペでは現物展示)
加藤将宗
谷口敦紀
「ぬ」と香りのビジュアル
仮説
「ぬ」は香りに反応し対象物のビジュアルを幾何学的に形成し認識する、という仮定で様々な香りを幾何学的にビジュアライズする。また、その香りの種類が複数重なっている場合はビジュアルもそれらを組み合わせた形になる。つまり、「ぬ」の視界は香り成分の複雑な組み合わせによって形成される。
sgmt
色言語による対話の試み
仮説
「ぬ」は色彩によってのみ人の意志を理解することができることがわかった。50音全てに色を振り分け、「ぬ」との対話を試みる。
北原聡一郎
「ぬ」友好(有効)関係プロジェクト
仮説
「ぬ」が高島平のマンモス団地に、大量にやってきた!!!!!
↓
「ぬ」は地球に危害を及ぼす気がないことがわかった。
地球の生活を体験してみたいと主張する「ぬ」
異星人との友好関係を保つために、一世帯一匹自宅にお招きする家庭を募集した。(ホストファミリー)
↓
「ぬ」にはもともと『母』はいない。どこからともなく生まれてきた生き物。
そのため、『母』ととるコミュニケーションを知らない。
↓
ホストファミリーのには是非「ぬ」と『母』とのやり取りを行ってもらい、
「ぬ」に地球人の家族のあり方を知ってもらおう。
↓
「そうだわ、家のおてつだいをしてもらおうかしら」
ちょっぴりずる賢い高島平団地の2-32-2 号棟422 号室に住む三田家の母は
「ぬ」と友好関係を築きつつ、彼らを有効に使おうと考えた。
勝畑美乃里
くつしたを読む
仮説
私が出会った「ぬ」は、言葉が通じない「ぬ」であった。しかしどうやら、文字を纏うと言葉を認識し理解できるらしい。文字が体に吸い込まれていくのだった。そこで私は、靴下を通して「ぬ」と会話を試みる。
小野里奈
「ぬ」にビタミン剤を投与しないでください
仮説
「ぬ」が何をしてもあまりにも無反応なので、国が栄養素を取らせる実験を行った。
ビタミン剤を投与したところ「ぬ」は反応を見せた。
ところが一ヶ月続けた結果「ぬ」の形状などがあまりにも変化した。
yume
《ぬ》ジュース
仮説
最新宇宙科学によって交流のはじまった万能生物《ぬ》。
実はこの《ぬ》が最も元気に活動できる環境が、生物の体内に酷似していることが研究の結果わかった!
腸からハルマゲドン物質を大量分泌し、人間にとってもぬにとっても他の生物にとっても最良の結果を生み出すのだ!
ぺろぺろおじさん
“ぬ”と日本食
仮説
“ぬ”は記憶が10秒ほどしか保たない。
10 秒で栄養素を摂取する方法:食べているうちに忘れていってしまうため、液状のものが最適?
↓
日本には10 秒チャージできるゼリーがある。
↓↓↓
日本の伝統ある食事を“ぬ” 向けにパッケージデザインする。
12
ぬと一緒にティータイムを
仮説
ぬは味を感じないので、味覚を色覚で補完している。だから、ぬがおいしそうと感じる食べ物の色を考えた。
◎
《ぬ》に対する芸術
仮説
ぬは皮膚(触覚)を通して味覚を感じ取る。
佐藤 嵩
「ぬ」と交流するための楽曲制作
仮説
「ぬ」は人間の音声を聞き取ることはできないが、研究の結果
ある特定の形状のものから出される音には反応することが判明した。
ある形状とは「まる」と「しかく」である。これらの形から出される音に対して反応を示すので、「まる」「しかく」に対して「たたく」「おく」「ひらく」という動作をし音源として用いて譜面をおこした。譜面上に丸いものは丸く、四角状のものは四角く音を配置した。この相乗効果によりさらなる「ぬ」との交信を試みる。
ぬ.mp3
熊本里彩
意糸 ishi
仮説
「ぬ」は糸で意思表示をする。
飛来して以来大きな変化が無いと言われている「ぬ」だが、実は「ぬ」は感情豊かである。
しかし「ぬ」は本体から排出される白い糸のようなものでしか、感情を表現することが出来ない。
誰にも見られていない時に蜘蛛の巣のように周りに糸を張る習性がある。
糸の張られ方は、その時の「ぬ」の感情、意思によって様々であり未だ謎は多い。
「ぬ」への理解をより深めるため、それを再現した。
竹内珠陽
文字の成長
仮説
ぬは私たちが普段目にしているような文章を「文章」として認識できない。
一つの文字が別の一つの文字に変化するさまを見ないと、文章として認識できない。
なので、ぬのための文章を用意した。また、日本特有の「回文」を知ってもらうために制作した。
有吉裕美
平良亜里紗
若浦奈南
ぬの動き体験
仮説
1. ぬは気体(風のような)
2. ぬが自ら動きのはできない。
3. 外部の力で動く。
4. そもそも動くことを知っているかも不明。
ぬに人間の動きを体験してもらおう。
「ぬのための遊園地」
バク ドンウォン
ぬのためのアクセサリー
仮説
ぬは年頃の女の子であり、おしゃれに興味津々である。しかしぬは人型ではないために既存のサイズのアクセサリーを身につけることが出来ない。
作品(コンペでは現物展示。現在撮影中)
吉田江梨花
ユリアフループ
漫画作品
白山きゅーり(清水皓介・桂貴雅)
《ぬ》から見える世界
仮説
<ぬ>に見えている世界は、基本的に、白黒であるが、
音やにおいなど、人間には不可視なものが色となって立ち上がって見えている。
- タオルのにおい
- ぴざのにおい
- 音楽色
- 花のにおい
- 街の音
- 教室の音
- 女の子のにおい
- 水の音
- 足音
- 風鈴の色
高田早希
タカダヒカル
『ぬ』の視界を視覚化する
仮説
『ぬ』は人間が作った物体を人間と同じように認識することはできず、その物体の周囲の空間が歪むように見えていると仮定する。
物体を取り囲むその線状の歪みは物体の厚みによって濃淡と歪み具合が変化する。
また、物体同士が重なり合っている部分は青、重なりが強い場合は赤く見える。
石井千紘
情報量のコントロール
仮説
ぬは視覚的に激しいコントラストなどに鈍感だ。
逆に微妙な違いには敏感である。
さらに視覚的にそのものに隠れている背景などを読み取る能力がある。
保延みなみ
ノロヌイルス
仮説
地球外生命体「ぬ」の出現により、世界ではこの「ぬ」が話題となる一方で、
人間が理解できるる範囲を超えている「ぬ」に対し、
考えすぎてノロヌイルスを発症する事例が出始めた・・・
鶴岡花
Eyebrow style
ぬの外見は人間と同じ。ただし髪がない。地球にきてから、
HOT PEPPER Neauty
「ぬ」のファッション誌
仮説
地元の住人が「ぬ」に古着を与えてみたところ、非常に気に入ってくれたのが始まりです。まだ「ぬ」のファッションは黎明期にあるのでとりあえず人の服(或はそれを模したもの)を着ています。
高橋 岳
ぬへの問いかけシステムエラー トェ=v0ぬ
長内南子
《ぬ》へ伝える喜怒哀楽
- 喜
- 怒
- 哀
- 楽
哀
楽
坂本舞
ことばで色を塗る
仮説
《ぬ》は色の名前を分からない。「○○に近い色」とか「○○というかんじの色」というふうに色を区別している。《ぬ》は絵画の彩色に絵の具や色鉛筆を用いない。表現したい色に近いべつのもの、またはその色をあらわしているような「ことば」を貼付けて表現する。ことばも絵画の一部である。たとえばピンク色を塗るのに、「ハム」と貼るのも「恋」と貼るのもそれぞれの《ぬ》の表現の個性である。
島崎果歩
ヌナ・リザ
仮説
『ぬ』は〝ぬ〟という文字しか視認できない。その点を除けば人間とほとんど違いは無いとする。
誰もが知る名画を〝ぬ〟のみで構成し、『ぬ』の反応を確かめる。また〝ぬ〟に類する〝め〟を導入することで『ぬ』の視認範囲の限界を観測する。
T.M
ぬラビア
仮説
ぬは伸びる。曲げたり縮めたりもできる。例えばぬを解くと一本に伸ばすこともできる。けれど弾性も合わせもつので「ぬ」に戻ろうとする。ただし、ぬに「ぬである自覚」(自分がぬの形をしている自覚)はない。
豊原理佐
ナガイ
ぽんぽんぽんってなんのこと?
仮説
「ぬ」は押す、押されるという触覚のみを認識できる。
こ
《ぬ》の聴覚とその反応
仮説
ぬは視覚的な事象には反応しないが、音に反応すると仮定する。その際、日本語の「ぬ」という音には過剰に反応を示すことが判明した。そこで、日本人の言葉に「ぬ」はどんな反応を示してくれるのか実験してみた

塚越夢
『ぬ』のエロ本
河村桃生
山口花音
ヤイシ
仮説
人類はようやく「ぬ(原名)」をなんとか具現化することに成功した。彼らはそれを親しみを込めて「ヤイシ」と名付けた。しかし彼らはまだこれが何なのか想定もつかない。スピットファイアのネジ、劇場の支配人、いや、存在自体を認識できているかもわからない。彼らはまだ研究途中である、、、。
ロヒモト
《ぬ》の動物園
仮説
《ぬ》はぬの文字の形または、それに類似した図像でしかものを認識できない。
なので動物をデフォルメして《ぬ》の文字に類似した図像を《ぬ》に見せることで《ぬ》に動物園を知ってもらいたいと思った。
尾西真成人
朝9時から10時しか起きれない「ぬ」のための時計
仮説
一日一時間しか起きれない。普段は時計にしたがって朝9時から10時まで起きているので、その時間帯の景色しか見たことがない。この時計は点が11個しかなく、通常の時計では一日(24時間)を22時間で進むので、少しずつ時間がずれていく。そのため、ぬは毎日違う時間に起き、様々な時間帯を楽しめる。

もりもとぬ
ぬかがわ
さいとぬ
データ的異文化交流
仮説
もしも「ぬ」が電子?無形態 だったら
実体がない。地球に落ちてきた時もPCのような物体の中に入っている状態で発見された。画像にも情報にも入り込む事ができるが、その入っている状態をどう感じているかは謎。文字や液晶を介してのコミュニケーションは難しい(地球のPCには対応していない?)。そこで、絵画やデータ、アートボードの中に「ぬ」を呼び込み、その媒体がどんな反応をするか(無反応もふくめ)観察する。
OJI
見ている世界と受け取っている情報
仮説
ぬには視覚が無い。そのかわり、パソコン上のデータを形として(選択されている状態で)知覚する。
ぬは、地球の全てのパソコン上のデータを読み取ることができ、そこから地球上の膨大な知識を得ている。しかし情報としてではなく形として知覚
されるので、あまり危険性は無い。
ぬには視覚が無いが、脳内で「色(と私達がよんでいるもの)」は感じている。それは形を区別するためである。
荒川果穂
「ぬ」が描く絵。
仮説
「ぬ」の脳には3次元の概念がない。「ぬ」は細かな造形を見極めることができない。
目で見えるものは全て、脳で単純な色情報に変換される。全てのものは面的に処理される。
「ぬ」に絵の具と筆、MacBook Proを渡した。「ぬ」にその使い方を教えて、肖像画を描いてもらう。予想通り、平面的だ。次に、街、海へ出掛けた。こちらも予想通り。
今度は、自分の気持ちを描いてくれと抽象的なテーマを投げかけてみた。
やはり抽象画ではあるが、なんと、水平線の構図の絵が多いではないか。
彼らは気持ちを描く時も、彼らの目に見える景色のように、構成も幾何的だ。
ひょっとしたら、人間もこうしたテーマの絵を描くとき、目に見える世界につられているのだろうか・・・。
成田周史
鳥獣ぬ画
仮説
《ぬ》との芸術交流をする上で《ぬ》は自分自身が芸術作品そのものの中に入らないと芸術作品を楽しむことが出来ない。そこで私は《ぬ》が日本に来たからには日本の芸術文化を楽しんでもらおうと思い、日本でも有名な芸術作品、鳥獣戯画のなかに《ぬ》を描き入れて芸術交流を試みた。
市村優理








































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































