連想の木から連想の森へ

ある形を種として蒔きます。ここから連想される形を、種から発芽するように配置します。さらにその形から触発される形をつなぎ、次々と形を生み出して木になっていきます。

このような生成プロセスを、カンブリアンゲームと呼びます。

まずひとりによるカンブリアンゲームの木を、周りから遮断された環境で作ってもらいます。彼らは、カンブリアンゲームに関する予備知識や先入観をもっていません。種として、ムサビの頭文字であるMを用いました。これは文字ではなく形として扱います。

次に数人が集まり、グループによるカンブリアンゲームを行います。種としてMが描かれた付箋を置き、そこから思いつくままに付箋をつけ、その派生関係を矢印で書き入れます。この付箋をリーフと呼びます。自分のリーフにつけてはいけない、という禁則を設けます。

そして出来上がった大きなカンブリアンの森を、それにかかわった人々がそれぞれ作ったひとりカンブリアンの木と対比してみました。

この進展を眺めると、人間が他者との相互作用で何を得ているのかが一目でわかります。たんにアイデアが足し算されるのではなく、パラダイムの掛け算が新しいアイデアを生み出すさまを読み取ることができます。

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W

同時期に行われた早稲田大学における実験。こちらはWを種としています。
「ひとりと、他人(ひと)と、」-原始カンブリアン・ゲーム-ワークショップ(担当:中村理恵子)
http://rieko.jp/lab/?p=285