rhizome: 梯子

目白台高原喫茶

内田洋平と瀬川辰馬が、それぞれ縄梯子の一段を補修パーツとしてビニール袋に入れて所持している。僕はこれから栃木の祖母に会いに行く。彼らはこれから日経ウーマンのプロジェクトが忙しくなるので、なかなか会えなくなると言う。それではどこかで茶でも飲もうということになる。
新宿から山手線に乗り、目白の坂を登るところで電車はロープウェイに切り替わる。目白の垂直に切り立った岩場には、蔦の密生する廃屋がめり込んでいて、彼ら二人はどうやら廃屋内部を梯子で登り始めたようだ。廃屋最上階にある崖っぷちの喫茶店に入り、箱と番号が一致しない下足札を渡され、濃厚すぎるウィンナコーヒーを立ち飲みしながら彼らの到着を待っている。

(2013年8月20日)

多関節蛇列車

巨大な多関節蛇型列車が、竜のように形を変えながら高島平の発着場に降りてくるのを待ち受けようと気が急いている。北端の崖を走り降り、自転車を乗り捨て、線路脇に張られたピアノ線の縄梯子を注意深く踏み外さないように登りはじめる。

(2011年7月19日)