1996/03/04 COCO お天気のよい日の旅
(夢).銀座を歩いている。何か仕事があって家に帰ろうと道をいそぐ。
どこか地下道に入ってしまえば解りやすいだろうと思い、地下の本屋らしき店へ
入ってみる。階段を普通に降りて行くが階段は次第に狭くなり、段には書類や
紙の束、まだ開封前の本の束などが乗せてあっておりにくくなっている。店員は
その紙の束に夢中で立向かっているので私の存在などどうでもいいようだ。
足を紙の束に埋めながら強引におりていくと下は難しそうな洋書ばかりの本屋で
サラリーマン風のお客もそこそこいる。しかし事務所のようにかなり雑然として
いる。洋書を見たかったのだが向うのコーナーは普通の書籍コーナーらしく、
そちらに行ってみる。どうやらデパートの本屋のようだ。エスカレーターを登
ると1階は普通のデパート。
デパートを出てさらに銀座通りを新橋側に歩き、新橋か有楽町に行こうと北上
する(本当は西側なんだけど)すると銀座を歩いていたのに突然下町のような
古い東京の住宅地に迷い込んでしまう。少し来すぎたか。
全く方向がわからなくなってきたので、そこをあるくおばあさんについていく。
すると私鉄の小さな駅に出る。この電車は京成電車で、京浜急行には繋がって
いるのだ。最初は線路伝いにあるけば品川まで出られると思い、ホームをはじ
からはじまで歩く。しかし、それはやめて多少お金を損しても電車に乗ろうと
思う。ほんの3駅だ。駅のホームには人が沢山いて、不慣れな私をジロジロみて
いるようにさえ思う。ホームの往来は線路のほうへ降りて行くようになっている。
(江の電の長谷駅のような感じ)駅内の踏切が閉ったので線路の高さでぼんやり
と電車を見ているとホームに1台の車両が入ってくる。すーっと入ってきて線路
に引かれた線の所の少し手前で止った。熟練した運転手ならピタリと止るはずで、
運転席を見ると、見習いが熟練した運転手に習ってる所だ。しかし、これだけ
の誤差なら巧く止った方だと思う。見習は中学生のような若い男の子だったが、
もう一度目を転じてみるとTVで見た事のある顔だ。辰巳琢郎のようでもある。
TVか鉄道のキャンペーンで一日運転手を務めたらしい。今日運転を習ったに
してはかなり巧いと思う。辰巳氏は教師役の運転手とブレーキがどうのクラッチ
がどうのと話をしている。車の運転とそう変わらないらしい。
気がつくと車両はなく、運転手と辰巳氏は線路にしゃがんで話をしている。
私はこうしてはいられまいと線路を渡って乗車券を買いに行く。しかし、運転手
と辰巳氏がしゃがんでる前を通ってしまい、不躾けだったなと謝る。
線路の向う側には昭和40年代に板に書かれたような古い路線図がある。その
路線図もしゃがんで見られる位の高さだ。どこまでいくら分買っていいのかわか
らず、ずっと図をみていると、近所の小学生らしき少年が寄ってきてどこまで
いけばいいか教えてくれるという。私は「京浜急行っていう電車に乗換えたい
んだけど」というと「京浜急行に乗換えられる駅なら沢山あるよ」という。
しかし、路線図には野比の様なかなり遠くの駅しか乗っていない。少年は
「よくわかんないからあの人にきけば」という。向うには若い駅員がニコニコ
しているので、聞いてみるとこれから来る電車に乗れば大丈夫だという。
「その電車はあの掲示板からこちら側にしか止りませんから、それに乗って下
さい」といって教えてくれる。(終わり)
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