井上佳子／Yoshiko INOUE

フリーランスのグラフィックデザイナー歴10年。貧乏性のせいか、イラストレーション制作、コピーライティング、コンテンツ企画等、妙に広い守備範囲を誇る。最近になって、某新人マンガ賞にて審査員賞受賞、雑文家として商業誌に連載開始と、ちょっと作家づいている。21世紀に向け、精神的には“超”多忙を極めているが、実際は、ただ、ぼ〜っとしているようにしか見えないとの周囲の評。

■今回のイベントについて
子供の頃、ぬり絵が好きだった。今回のイベントへの誘いは、新しいぬり絵を買ってもらう時の、わくわく感に似ていたと思う。それも、色を塗り終わった後、頭・胴・足に切り分けて、ぺらぺらページ をめくって、着せ替えが楽しめるヤツね。一人で制作しているのとは、全く違う楽しさ。単独でも完成度のある多彩なアトムたち。好き勝手に組み合わせることにより、意外なカオが現れる。他のメンバーのアイデアもこっそり拝借しちゃったりして。素朴に面白い。

子供や外国の方、その他もろもろ、いろんなヒトに体験してもらいたい。アトムも、もっとめちゃくちゃなものがあってもいい。絵ことばの範疇から外れちゃうけど、音のアトムなんてのもあってもいいんじゃないかな？　うれしい音、哀しい音、ちょっとヘンじゃない？音。音と絵の組合せは、きっと、より豊かなコミュニケーションを紡ぎ出してくれる。

あらゆることが複雑に細分化している現代だからこそ、この素朴で原始的な発想（もちろん、それは高度な技術力に支えられているのだけれども）は、多くのヒトの心に届くのではないだろうか。

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