立体交差の歩道橋はまだ橋脚がなく、工事予定の位置に青ペンキで四角いマークが記されている。背の高い枯草に囲まれた現場用のプレハブで、薬師丸ひろ子がガラスコップに自分の乳を搾り、差し出してくる。
(2018年5月8日)
立体交差の歩道橋はまだ橋脚がなく、工事予定の位置に青ペンキで四角いマークが記されている。背の高い枯草に囲まれた現場用のプレハブで、薬師丸ひろ子がガラスコップに自分の乳を搾り、差し出してくる。
自宅裏手の深く切り込んだ崖に、珪藻土の小片を落としてしまう。強力なライトで崖底を照らすと、老婆がまぶしそうに見上げながら珪藻土をこちらに差しだしてくれる。老婆からはライトを持っている人間は眩しくて見えない。駅前の人の流れを分ける小高い中洲で、飯田くんと水越さんが宴をひろげている。歩道橋に陣取った放送ブースの男が、中洲呑みはメディアか、などとめんどくさいことを聞いてくるのでシカトする。遠方に見える自宅の照明が灯台のビームを出しているのを見て、照明は照らされる側にとって暴力だと飯田君がいう。操車場の貨物列車に乗った数百体の彫刻が、シルエットの行列をなしていま動き出したところ。