駒込の草原邸で浅野君たちと仕出し弁当を食べていると、盛られた砂の上に置かれたダイオウグソクムシのロボットが砂ごと崩れはじめる。草原さんは「自然のままにしておけばいいのよ」と言いながら、片足で砂を床の隙間に押しやる。砂は、床の隙間から床下へとこぼれ落ちていく。あとで困るだろうと、僕は隙間を目張りするために床下に潜りこむと、そこは畳の敷かれた明るい広間で、砂時計のように砂の三角山が成長していた。
(2014年6月5日)
駒込の草原邸で浅野君たちと仕出し弁当を食べていると、盛られた砂の上に置かれたダイオウグソクムシのロボットが砂ごと崩れはじめる。草原さんは「自然のままにしておけばいいのよ」と言いながら、片足で砂を床の隙間に押しやる。砂は、床の隙間から床下へとこぼれ落ちていく。あとで困るだろうと、僕は隙間を目張りするために床下に潜りこむと、そこは畳の敷かれた明るい広間で、砂時計のように砂の三角山が成長していた。
ここのところ、外の景色などとんと見ていなかったとはいえ、ベランダに出てみるとほとんど目の前に迫る「第二東京タワー」が完成しつつあるのには驚いた。タワーのことは噂には聞いていたが、それにしてもこれは近すぎる。まるでゴジラがそこにいるような、恐怖を覚える。抗議に行かねばなるまい。
そして、抗議のためのツアーに参加したわけだが、参加者の誰ひとり自分たちの抗議が届くとは思いもよらず弁当を食べつづけているのに腹が立つ。粘土の服を着た男に、ともかく大事なのは都議会議員とアポなしで会うことだと焚き付けて、二人でガード下の議員事務所を訪れる。議員秘書らと会える会えないの揉み合いをしているうちに、途中からなぜか、プログラムのコンポーネントがインストールできるか外せるかという話にすり替えられている。彼らはとことんずるい。