1996/8月  ステラ コーヒー豆ひき機付きの車


車の助手席に乗っていた。信号待ちになり車を止めると、そこはガソリン・スタ ンド風の場所になっていた。
つなぎ姿の店員が「いらっしゃいませー」と大量のコーヒー豆を持って近寄って 来た。
有無を言わせず、車のボンネットの上に付いている「筒型」の穴から店員はコーヒー豆をどんどん入れている。
ジャラジャラと大きな音がする。
戸惑った私は隣の運転者に、「いいんですか。こんなに豆を入れてますよ!」と 質問した。
運転者もいきなり豆を入れられたので少し困っているが、「どうせコーヒーは頻 繁に飲むから・・・」みたいなことを言っている。
車の中には、ひかれた粉状のコーヒーが、ちょうどカーステレオがあるあたりか ら「ザクザク」あふれて出てきた。
ひいたコーヒーを受ける「受け皿」のようなモノが車の中にあって、コーヒーは その中に蓄積されていく。
が、なぜがコーヒーと一緒に、カールした鰹節も混ざっているので奇妙な感じが した。

その後一人で電車に乗ったが手にはひいた後のコーヒーを持っている。
急にコーヒーが飲みたくなって、電車の中で飲むことにした。
飲み方はよくわからないのだが、歩きながらコーヒーを入れて飲むことができ る、ということは知っていた。
携帯電話のようだ。
おわり。


「バクの経済学」リストに戻る