1997/01/06 Yoshiko Sekiguchi 祖父の復活演奏会
(夢)その日は、私が大学1 年のときに亡くなった祖父が3度目の、そして最後の復活をして、ピアノの演奏会を開くことになっていた。会場はいつもと同じお寺のホールだ。初回、前回ともすばらしい出来だったので、みんなとても期待して演奏会にでかける。
祖父は、べつにピアニストだったわけでもないし、ピアノなんかさわったことはないのだと思うが、復活のときは必ず演奏会を開いてきたのだ。
私が会場に着いたときには、演奏会ははじまりかけていた。しかし、ホール
の入り口は2 つに区切られており、どうやら同じ会場で祖父の演奏会のほか
に、だれかの長唄の会が行われているらしい。
しかも、入り口は別だが、中に入ると会場内には仕切りがないのである。祖父は、生前の普段着であった着物姿ですでにピアノに向かっている。しかし、少し離れた別の舞台では長唄が披露されている。
これでは、せっかくの祖父の最後の復活が台無しだ、と思い、われわれの会場は、全員がさめざめと泣いている。
しかし、演奏が終わってみると、これは素晴らしい、会心のできだ、とみん
なが口々にほめた。
最後に、骨壷のなかに戻った祖父を墓地にみんなで埋め直しにいった。
あまりおめでたくない初夢ですみません。しかし、この夢には続きがあり、
それもぜんぜんおめでたくないのです。
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