このセッションについて

『 絵ことば −コンポジション@駒場東大−』

 

 すごいアトムたちができた!集まった!次のステップとして、いよいよこれを組み合わせて、分子を創ってみようじゃないかということになりました。分子創りメンバーの候補としては、絵描きばかりでなくたとえば、音学家、洋服のコーディネーター、料理人や若手メディアアーティスト、研究者などにまで広げて考えてみました。いろいろな世界で活躍中のいいセンスもった人、コンポジションの上手そうな柔軟な人々に加わってもらい、「絵ことば」をさらにアーティスティックに発展させたいと思いました。そして私達の想定をも大きく裏切ってくれるような、新たな可能性を引き出すような、そんな欲ばりなセッション運営をめざしました。

「アーティスト放牧型・分子創り・インスタレーション」のすすめ

アーティストたち、関係者、みなみな創造的放牧環境を自由に巡りながら、この日一日の時間と場所の共有を楽しむ。

 6名のコンポジション作家が、広々した会場内の好きなところに陣取る。各人の机上には、ネットワークされたパソコンが設置されている。その他、自分の制作環境に必要だと思うものを各人の判断で持ち込む。適当な場所に大きなテーブルと'えさ場'と呼ばれるお茶や軽食を用意したコミュニケーションの場を設ける。制作中、歩き回り自由。会話自由。各人の進捗状況などをリラックスしながら情報交換する。また、できあがった分子作品を即みるために、2.5mのキューブ状のスクリーン・ユニットを2ヶ所に置き、プロジェクターを使い透過光で分子作品を投影する。また、自然光の入る会場西側には、ジグザクに机を配置。できあがった分子作品のプリントアウトを並べる・・・・。

スケッチ

《当日のルール》
すでに作られているアトムと、コンポジション作家が参加当日までに準備したアトムは、共有辞書として全員に配布された(アトムBOOK)。
制作された分子作品は、emjファイルとしてサーバー上の各作家専用の分子フォルダに保存された。ファイルネームは、名前_タイトル(英数半角)とした。
分子の保存時に、絵解き(一行コメント)をつけることを義務づけた。emjと同時に、絵解きが嵌め込まれた画像ファイルが同じフォルダに作られるので、それを印刷工房が逐次印刷した(A3サイズ)。分子フォルダは、それぞれオーナーのみが保存・書替・削除を許されていて、他の作家は読み出しのみが許可されている。つまり、制作過程ですでに作られている他の作家の分子を読み出し、それを再構成したり一部流用したりすることが可能な環境を作った。
その他、アトムをいくつどのように組んでゆくかは自由。適宜、ミーティングで意見交換しながら、お互いの影響を感じ取り進め行くこととした。

《当日スケジュール》
pm12:30アーティスト集合
pm12:40〜1:30アーティスト、スチール撮影
pm1:40〜2:00事前ミーティング
pm2:00〜6:30セッション
(セッション中、pm3:30〜アーティストのみ、pm4:50〜関係者も混ざって、pm6:00〜 関係者も混ざって、以上3回程度ミーティングが開かれた。)
pm7:00〜会場を1Fエントランスに移して反省会

《制作環境》
アトムBOOK;A4版、P.100(P.96+追加分P.4)
18人のアトム作家による数千のアトムを一覧できるように一冊に綴じたもの
ネットワークされたPC;Hard:DOS/V(液晶モニター、Windows98、一部に筆圧ペン)+個人持込のノートパソコン/Soft:絵ことばソフト(βバージョン)+Photophop、Illustrator

《記録》
セッション中、会場全体の雰囲気、各メンバーの作品、ぼやき、独り言、表情、操作画面などをビデオとスチールで記録した。

以上

(1999年11月 中村理恵子)


 
 

絵ことばについて┃このセッションについて┃アトム作家一覧まとめ
 
トップページ作品一覧会場風景解説お問い合せ