RenGeiZa News'96
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◆次回更新は、新年明けて1月8日です。/Rieko(1996/12/25)
今日は、クリスマス。
連芸座は、クリスマス号と新年元旦号をあわせてお届けします。明けて8日が更新日となります。この世界的なイベント週間中、出演アーティスト、これからデビュー予定のアーティストたちは、揃ってお正月を満喫予定。メール歓迎!1996年をふりかえって、あるいは、新年の豊富などなどメールをお寄せください。
◆酒とキムチの日々/Rieko(1996/12/25)
今年、ワインブームだそうですね。うちでも、マコンブラン(白)とボジョレー(赤)をまとめ買い。メドック(赤)買い込んだ相棒と数本交換して楽しむつもりです。しかし、優雅に花を愛でながらゆっくりワイングラスを傾けるという図にはほど遠い。キムチの美味しい店を教えてくれる罪深い友人に恵まれ、冷蔵庫には、真っ赤なキムチも鎮座している。北海道からは、鮭と花豆。最近みつけたイタリヤ食材店で試しに買い求めたチーズの数々。冷蔵庫の中だけ国際化がどんどん進む。とっても賑やか。
◆連画はストレインジ/Anzai(1996/12/18)
名古屋での「連画」の講演、中京大学の三宅なほみ先生とのディスカッションがとても楽しかった。認知科学の立場からわれわれ(安斎+中村)のコラボレーションをとらえる三宅さんの言葉には、いつもはっとさせられます。
今回は、魚の絵から魚という概念を想起するプロセスはコラボレイティブであるという話がキーになりました。それは面白い視点だけれど、しかしそれでは魚は魚でしかありえないわけで、なんらイメージの進展がないじゃない、と三宅さんはおっしゃっていました。
連画は、魚から人、人から海、というようなイメージのジャンプを楽しむコラボレーションなわけで、ある意味では「仲良し」というより「裏切り」のゲームです。そのあたりに、三宅さんの興味があるのでしょう。
名古屋からの帰路、浜名湖のあたりに用事があって寄ったのですが、途中道に迷ってある人に尋ねると「湖沿いにまっすぐ進めばよい」とのこと。その通りに歩いてみると、道はぐにゃぐにゃ、あちこちY字やT字に分かれていて、迷いに迷って目的地に到着しました。道を教えてくれる人にとって、湖沿いの道はまっすぐで分岐がなく、それはまるで魚の絵は魚であるのと同じように、誰にとっても理解しやすい共通の単純な地形図の上を走っているのでしょう。しかしストレンジャーであるわれわれにとって、道はまっすぐどころかくねくねと曲がりくねり、いたるところに分岐を備えた複雑な地形の上にあります。地元の人の見えなくなってしまった脇道に、実は面白いものが潜んでいるのでしょう。
今度は、そのあたりのことを三宅先生とじっくり話してみたい。
◆どん底/Rieko(1996/12/11)
忘年会、今年の一発目は、新宿伊勢丹裏の”どん底”で。渋い店選びだ。近所には末広亭やら、間口の小さい飲食店が並ぶ。このへんを何軒も梯子した人も多いとおもう。”どん底”カクテルは、その昔、2杯飲んだら立ち上がれないという伝説の酒。でもね、いまじゃ若い女性客が明るい歓声とともにボトルごとオーダーしてるもんね。
◆真夜中の王国/Anzai(1996/12/11)
先月の中村さんにひきつづき、NHK−BSの「真夜中の王国」に顔出してきました。放映は、26日の深夜だそうです。渡辺満里奈ちゃん、かわいかった。
◆トマソンは偏在する/Anzai(1996/12/11)
トマソンを探そう、というわけでデジタルカメラ片手に神田周辺を歩いてみました。あるある、そこら中トマソンだらけ。そんなにあると、これはもう異常事態でもなんでもなくってきて、たんなる景色になってしまいます。25年前赤瀬川さんたちがトマソンをはじめた当時、街はまだ成長のただなかにあって、いわばその成長痛のようなひずみがトマソンとして結晶していたのでしょう。それに比べると、バブル崩壊後の都市のトマソンは寒々しいものがあります。放っておいてくれれば上手に老いることができたのに、無理矢理手術されちゃったみたいな、そんな痛々しさがありました。トマソンも、そろそろトマソンになってきた?
◆チンポコ先生/Anzai(1996/12/04)
サイバー・チャイナタウンのプロデュースをしている野猫さんに「チンポコ先生って?」というメールを出したところ、以下の返信。
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チンポコ先生、劉新華は甘粛省出身の芸術家です。
最近、北京に紛れ込んできて芸術家仲間との流浪の生活中。最近の作品は、自らの一物の魚拓ならねチン拓をここ2年以上制作し続けている。彼自身の総体の象徴としての一物が色々なところに存在証明として残されてゆくということらしい。
西ドイツのアートフェスティバルからも参加の打診があるようで、現在構想中らしいのだが、先日そのコンセプトを聞いて笑ってしまった。とても恥ずかしくてここに書けないのが残念です。
野猫 在北京
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笑っちゃうけど、しかし添付で送ってきた作品の画像の美しさには圧倒されます。そういえば北京で出会った芸術家に、髪の毛を用いて自分の母親の肖像を描く人がいました。「身体性」なんていう空々しい言葉じゃ足りそうにない「北京の体臭」ってところかな。
◆ポストペット/Rieko(1996/12/04)
インターネットアスキーに連載中の「ポートレイト・イン・サイバースペース」の取材でメディアアーティストの八谷さんに会う(11/27)。品川のスタジオは、昔、彫刻家やっていた人が使っていたというだけあって、天井の高い倉庫風。’小学生夢の部屋’とも呼ばれる彼の部屋には、ゲームマシンや制作中の作品がところ狭しと並んでいる。その彼が、CG作品より、むしろアプリケーションそのものがアート作品じゃないだろか、、、という気持ちから、とーとーメールソフト『PostPet』を作ってしまった。
この冬最大の目玉ソフトかもしれない。なにせ、人工無脳をどうかしたような電脳ペットが、メールをしょって運ぶんだって。詳しくは、こちら→http://www.so-net.or.jp/postpet★12/25日発売のインターネットアスキーもみてね。
◆一人の男が飛行機から飛び降りる/Anzai(1996/11/27)
朝日新聞科学部の勝田さんから、バリー・ユアグローの短編集「一人の男が飛行機から飛び降りる」が面白いという話をきいて、やもたてもたまらず本屋に走ったのですが、どこに行っても売り切れ。昨日ようやく池袋のリブロで購入しました。(新潮社 2200円)
確かに「超面白い」。夢鍋に夢を投稿した方なら、さらに面白いこと請け合いです。どんなに下手でも一度自分で即興演奏をすると、ジャズの聞こえ方が変わってくるものです。同様に夢をテキスト化するという作業を経験していると、ユアグローの意識と無意識の狭間のインターフェース部分が見えてきて、興味が倍増します。
久々に「もったいないからちょっとづつ味わおう」っていう気持にさせられた本でした。
◆夢追写の2組/Rieko(1996/11/27)
★松本ジュディ&恒男さん達は、最近、二人のりのカヌーに凝っているようですね。休日になると待ちかねたようにワトソンというもう1匹の家族を連れて、湖や川に向かうようです。
★CIPPICEの二人。彼らも男女のユニットです。マッキントッシュやライカを使って独特な印刷物を作っています。彼らのスタジオに集まる人々もなかなか多彩。フランスの環境芸術家や、舞踏家、ゲームデザイナーや不思議な陶器の太鼓をたたく奏者と。日常に漂う空気がそのまま作品にたたまれているようです。
◆公開講座のお知らせ/Anzai(1996/11/20)
テーマ:「連画」〜つながる・つくりかえる・うみだす〜
講師:中村理恵子・安斎利洋
司会:中京大学情報化学部教授 三宅なほみ
日時:8年12月13日 午後2時〜4時
会場:名古屋市科学館(名古屋市中区栄2−17−1)
創造は孤独な作業だと考えられてきた。けれど、わたしたちひとりひとりはみんなほかのひととのつながりの中で、たがいに影響を与え合いながら生きている。わたしたちがこれまで頭の中にしまっておいた知識がコンピュータという機械の中にどんどん移し変えられ、ネットワークを通じて共有できるようになりはじめている今、CG(コンピュータ・グラフィックス)の世界でも、互いの原画に手を入れ合って、他人とつながりながら、自分をつくりかえながら、新しい作品をうみだす過程に新しい創造の可能性を見ているひとたちがいる。今回のソフトサイエンス・公開講座は、そのような実践の場でなされてきた経験と思索の報告から、知の共有と創造という大問題に迫ってみたい。
主催:中京大学・人工知能高等研究所、名古屋市科学館
協賛:(財)人工知能研究振興財団、日本認知科学会、情報処理学会東海支部、(社)テレビジョン学会東海支部、電子情報通信学会東海支部、東海エーアイ研究会(順不同)
後援:中日新聞本社、情報文化学会
定員:340人
受講料:無料
お問い合わせ:中京大学総合企画部 052−835−3927
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「連芸座」での試みも紹介したいと思います。近くの方、ぜひいらしてください。
◆真夜中の王国/Rieko(1996/11/13)
テレビ出演、さんざん。疲れました。モニターに映った自分があまりに冴えないので、ガッカリです。
それはさておき、出演中インターネットをみせてるときに、台本にない台詞が司会の渡辺満里奈ちゃんから飛び出しました。「トマソンってなんですかぁ?」
わたし、あせりました。(しかし心の中でニンマリ、、、)つい力んで話していたのを覚えてます。さっそくADが「説明短めに!」なんて指示書いてきたけどね。ちぇ。
編集で切られなければ、NHK−BSの深夜に「連芸座」の画面が流れるでしょう。
◆トマソンリンク/anzai(1996/11/12)
ついにトマソン・リンクがはじまりました。
13日には、渋谷BEAMにて、赤瀬川原平さん、南伸坊さん、松田哲夫さんによるトークセッションが予定されています。後日、ページ上で公開できるでしょう。
いま、連芸座関係者が凝っているのが、デジタル・トマソニアンの装備。ノートパソコンに、GPS、デジタルマップ、デジタルカメラを装備し、それを小さいバッグに入れていざ街へ。形から入る人って、けっこう多いみたいね。ひとのことは言えませんが。
とにかく、これからトマソン物件情報には緯度経度を入れよう、と提案しておきます。
◆夢鍋の樹/anzai(1996/11/11)
夢鍋は、まるでアメーバーのようにたくさんの人の脳を巻き込んでいますが、その構造を見せる「夢鍋の樹」を作ってみました。とにかく、いままでCOCOさんのリンクした夢パックのすべてを並べてみたい、というのが主な動機。並べてみると、やっぱり壮観です。紫色のパックを眺めていると、なんだかめまいがしてきます。
◆夢追体験/anzai(1996/11/06)
(これは夢じゃありません)締め切り間際の仕事のピッチを上げようと思って、ガム(スティング)を噛んでいたら、突然がくっと固いものにあたった。非常に大きい。なにが入っていたのかと思ったら、歯だ。奥歯にかぶせた金属が外れてしまったのだ。ガムを吐き出し、金属を取り出し、注意深く口をすすぐと、細かい歯の断片のようなものが口に広がって非常に不愉快。これはどこかで見聞きした経験だ、と思ったら、あっ、夢採譜の「歯が砕ける夢」だ! 実体験による夢追写ということで、リンクしておきます。
◆赤瀬川原平/Rieko(1996/10/30)
突然、トマソン登場である。根強いファンが大勢いるんだと思う。大学生時代、国分寺から出ている西武線のホームで、たまに赤瀬川さんとすれちがうことがあった。「ほれほら、あの一万円札の、、、芥川賞の、、、トマソンの、、。」と心の中で指さしながらじろじろ後ろ姿を観察したものだ。すごく眠そうな目をした、エラのはった人だなあとの印象あり。
◆夢追写=Dream ReVision/Rieko(1996/10/30)
先日、この連芸座の英訳チーム(パメラ&直子)と打ち合わせした。とっても面白い。どんどん、新しい言葉が提案される。もともと造語が多いこの劇場で、日本語のままで十分アピールするものは、そのままに。そして、夢追写なんてのは、「Dream ReVision」だって。彼女ら、楽しそうに言葉をひねり出す。おちゃのこサイサイって感じね。いいなぁ、英語うまくて。
◆夢パックは、夢鍋の基本です。/Rieko(1996/10/30)
秋の夜長、読書でも。いやいやたくさん睡眠とって、夢みましょう。夢で会いましょう。夢パックが夢採譜師COCOの手元にとどいて、宴は、すべてそこからはじまります。どうぞご遠慮なく、夢パックをがんがんお送りください!
◆松本さんの予告/Rieko(1996/10/23)
先週から今週にかけて、夢追写の松本さん夫妻と彼らのページをデザインしてくれる 堀さんに会う。これまで連芸座は、出演アーティストが自らページも作ってきた。しかし今回は、出演するアーティストとWebデザインをする人の共同作業でやってみようと思う。いわば、役者に舞台衣装、あるいは、専属舞台美術家がセットになったようなものだ。ちなみに堀さんは、しぶーい色調の3Dコンピュータ・グラフィックスを作る作家だ。近々、彼の作品もぜひご紹介しよう。
◆たてに巻き巻き。るじるしの「ネット夢絵巻」/Rieko(1996/10/23)
お楽しみいただいてる、るじるしの夢世界。すっかり私たち身内も虜になっている。このネットワークシアターにご出演いただくにあたっては、ぜひ、ネットワークならではの展開を仕組んでみてとお願いしたのだが,,,。るじるしは、やるなぁ。
◆スワロウテイル/Rieko(1996/10/16)
なぜだか、’R’指定されている岩井俊二監督の話題作である。うちの近くには、100座席程度のミニシアターを5つほど束ねた映画館がある。ある日、散歩のついでにふらっと立ち寄ったら、「女性デー/1000円で観賞できます。」。この看板につられて久しぶりにロードショーを観た。
大当たり!!!! いったいどこの都市近郊なんだろ?という原っぱや湾岸地区の上空から物語が始まる。数カ国語の言葉をチャンポンするアジア人達。Charaが演じる娼婦グリコの胸元の刺青。ほこりっぽくて、足下づぶづぶで、きな臭くて、でもどこかとっても懐かしい、イェンタウン(円都)。
気が付いたら、映画のパンフレットとサウンドトラック版のCDをもってハンバーガー屋にかけ込み、しみじみ映画の余韻に浸っていた次第。ちなみに映画のパンフレットなんて買ったの初めて。CDは、ザ・ピーナッツにつづいて2枚目。マジでもう一度はいりこんでみたい世界でした。今週の女性デーには、またいくぞ!スワロウテイル・ホームページへ
◆新メニューArt Links/Rieko(1996/10/16)
連芸座や、わたし達の活動に関係の深いサイトや、広くネットワークアート、コラボレーションアートの拠点をリンクしていきます。Art Linksへ
◆毎月出張/Rieko(1996/10/09)
芸術の秋、学園祭の秋。わたしたちも年末にかけて毎月どこかの大学、研究機関やイベントにお邪魔するスケジュールがはいっている。おおいに連芸座の賑わいと自慢話をしてこよう。
◆夢鍋が食べ頃、煮えてきた。/Rieko(1996/10/09)
おかげさまで夢鍋がマジで活性してきた。夢採譜師COCOも未知のネットワーカーから送れてる夢パックに歓声をあげながら、夜な夜な夢リンクを編んでいるらしい。夢大工に夢追写とリンクする才能も増えて、具だくさんのお鍋になった。誰でも見る夢。夢は誰のもの?という問いがますます美味しい香りを放って巷に蔓延してゆきそう。
◆なめっく猫/Rieko(1996/10/02)
夢採譜師COCOは、連芸座では、もっぱらテキストをリンクするアーティストを演じてますが。2D,3DなんでもござれのCGアーティストであります。彼女の人気キャラのひとつ、四角猫のシリーズがありまして。この度、わたくしをモデルに”なめっく猫”を制作してくれました。ウレシ。もっとみたい人は、こちらへ。COCO猫村ホームページ
ps.ちなみにどうして私が”なめっく”というハンドルネームを使っているかというと、ドラゴンボールのファンだからです。特に初期の頃のナメック星人が大好き!!
◆「夢追写」について/Anzai(1996/09/25)
何年か前、知人の松本恒男さんが「夢の写真を撮りに行く」という話を書いていました。それがずっと頭の片隅にひっかかっていました。写真で見た景色を夢に見るのは、記憶と再生の流れにそった自然な現象です。しかし、はじめに夢があって、その景色を現実の空間から見つけ出すというのは、因果を遡行する一見奇妙な行為に思えます。
記憶と視覚の遡行といえば、デジャブーが知られています。これは脳の中の閉じた回路の中で、「回想」という余ったソケットが、たまたま落ちてきた映像に差し込まれてしまう現象です。松本さんの思い付いた撮影旅行は、相手のまだない夢のソケットの束を片手に、夢の差し込まれる景色を求める旅です。いわば、デジャブーを仕組む旅。夢の追体験を求めて、地上にあるすべての被写体をスキャンする旅。
「夢採譜」「夢大工」と続いてきた「夢鍋」の第3部として、「夢追写」が始まります。松本さんの方法に想を得たこのプランは、「夢大工」の発展形として少々修整を加えました。夢大工と同様に、夢追写の作品には、先行した夢へのリンクが求められます。ルールはそれだけです。「夢採譜」で蓄積しはじめたたくさんの夢のテキストと関係をもってもいいし、自分自身の夢のテキストとリンクしてもかまいません。
「夢追写」に参加する写真家を募集します。夢と響き合う、不思議な映像を撮影してみようという方、
メールをください。写真の腕前は問いません。(anzai)
◆メールアドレス復旧しました。/Rieko(1996/09/25)
私たちのベースキャンプである連画サイトともども無事復旧しました。
安斎利洋 E-Mail:unxi@renga.ntticc.or.jp
中村理恵子 E-Mail:rieko@renga.ntticc.or.jp
今後とも、どうぞよろしく。
◆白い蛇の夢/Rieko(1996/09/18)
最近、たくさん夢をみる。だけど、目が覚めるともののみごとに数十秒で揮発してしまう。そんな時、「ああああああ、、」といって空に爪たてて逃げて行く夢をかき集めてみようと思うが、無駄。とっても残念だ。そんな中で、久しぶりにがっちり捕まえた夢が、”閉じられた箱”に納められた「白蛇とジョン・デンバー」の夢だ。なんと暖かい海水の温度まで覚えている。本当に夢って不思議。COCOは、ますます夢パックの塊に謎めいたタイトルをつけてるし。彼女がいままでの4つの塊をお手玉している様子が目に浮かぶ。
◆るじるしのショートストーリー/Rieko(1996/09/18)
なぜ夢を覚えていないのか?
夢を一晩だけ貸してくれるオジサンがいたのね。
◆ガセネタキットでネットワーク実習/Rieko(1996/09/18)
CG専門教育、及び、ネットワークを積極的に推進しようというマルチメディア系教育機関のみなさんへ
ぜひ、ガゼネタキットを使った課題を学生のみなさんに出してください。CG画像の合成技術、ネットワークでの送受信の実習、さらに意欲的な学生の方々は、HTMLを書いてそれごと電子メールでゴンザレスに送るなどという事態も予想されます。学生さんの意欲次第。結果は、ゴンザレスのMONOページで一覧できます。採点は、先生にお任せします。いい教材だと思います。ご希望あれば、遠慮なくお申し出ください。
ゴンザレスへの問い合わせ
◆夢鍋が人気/Rieko(1996/09/11)
うわぁ、「波乗王」編集後記に夢パックが集結してる!う、う、うれしい。そしたら、さっそくわたしにも夢が降ってきた。ラッキー!
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1996/09/08 取り外せるトイレの夢/中村理恵子
場所は、昨日会ったばかりのパメラのアパート。
オリーブグリーンの扉を開けると市松模様の床の真ん中にtotoの洋式トイレが鎮座している。なかなか神々しい。気になってまたトイレをのぞくと、トイレがない。
わたし「ねぇ、パメラ、トイレがないけどどうしたの?」
パメラ「奥の戸棚に入っている食器をとりたいから、外した。」
元トイレがはまっていたところに立つと直径25cmくらいの穴があいてる。そからは、平凡な階下の生活がみえるだけ。
◆ネットワーク一本やり/Rieko(1996/09/11)
ネットワークの番組を生業にする人ってまだ少ない。儲かるかどうかわからないから?先がみえないから? しかし、「シッチャカメッチャカ右往左往しながらものを作るときが一番おもしろい。」と言ったのは、オンラインマガジン『Wonder-J』の編集長、柴田さん。
ネットワークが面白くなって、とうとう本業を捨てた柴田さん。愛娘からは、要求次第にお小遣いをくれる”オンデマンド親父”と呼ばれているらしいが。ネットからスターを誕生させる!と大ハリキリ。
◆連芸座英語版/Rieko(1996/09/11)
インターネットだもの。グローバルな世界規模のネットだもの。アメリカやオランダ、フランス、フィンランド、スペイン、北京、香港、ネットを通じて知り合った各国の友人、知人に「連芸座」を早くみせたい。そして彼らにもぜひ出演してもらいたい。英訳作業を急がなきゃ。欲をいえば、中国語にアラビア語に,,,,なんちて。
◆夢ってカラー?/Rieko(1996/09/04)
夢パックを送りたいばかりに、つい力んで夢をみようとする。結果は当然だけど、そんなにうまくはいかない。しかし、るじるしのモノクロな夢の世界をみると、やっぱり力んでしまいそうだ。今夜も眉間にシワよせ眠ってみる。
◆ネコはこわい?/Rieko(1996/09/04)
この季節、ネコ社会ではベビーブームなんだろうか?子ネコがやたらとそのへんで遊びまわっている。ドギー新着ビデオ、恐怖のネコは、思わず小さな悲鳴をあげずにはいられない面白さ。
◆さて、9月だ。/Rieko(1996/09/04)
お約束通り、今回の更新は、盛りだくさん。
◆インターネットアスキー/Rieko(1996/08/28)
明日、8月29日発売のインターネットアスキーに「連芸座プロデューサ;安斎利洋」のインタビュー記事が載るはずだ。わたしが、ここ半年とても楽しく関わっている”Portraits in Cyberspace”という連載記事なのだが、今回、相棒をインタビュー。いつもとちょっと勝手が違うが、連芸座を語らせるのにこれ以上の人材はいないもんね。
◆夢鍋レイディース/Rieko(1996/08/28)
久しぶりにピンクレディーを聞いた。ところで、まったくの偶然なんだが、今、夢鍋をゆっくりかき回しているのは、どちらも女性。(これピンクレディーとは関係ないです。)それぞれ最強の夢鍋アーティストとして活躍していただこう。ちなみに夢採譜師COCOは、「最初はアトランダム」、「何度も見る夢」につづく3つめの夢リンクを編んでいる。次回の更新をお楽しみに。
ひきつづき、夢パック wanted!!
COCO猫村ホームページへ
夢大工るじるしは、きっといまごろ夢のカケラをおはじきみたいに遊んでいるんだろう。実は、まだ一度しかお会いしたことないけど、おはじきを人差し指かなんかではじく姿が似合う人なんだよなぁ。
るじるしホームページへ
◆ものの消息/Rieko(1996/08/28)
ゴンザレスの「MONO」。どうも銀座の交差点付近で溶けちゃったんじゃないだろうか?アルミニウムがこの暑さでへなへなになったかな?ピープホールからのぞくと、まだそこにあるような、ないような。目をこらしてみてるのだが、わからない。秋になったらきっとどこかに生えくるよ、「変身(へんしーん!)」とかいっちゃって。(世代がわかるなぁ。)
◆ドギーの世界/Rieko(1996/08/28)
作者の榊原さんのところに届くファンレターは、やはりドギー症候群患者からのものが多数。
ネットの気配ってまだまだ希薄だよね。でも、ドギー人気は確実に高まっているようだ。そこで、榊原さんは、もっともっとドギーとの関係が深まる仕掛けを考えているらしい。ご期待ください。
◆おしらせ/Rieko(1996/08/21)
NTT ICCの新宿初台への移転にともない、8月23日−9月上旬まで安斎・
中村が通常使用しているEメールアドレスが一時使用不能となります。その間のご
連絡は、ご面倒ですが下記の別アドレスまでお願いいたします。
またこの期間、連画ホームページ(http://renga.ntticc.or.jp/)もアクセス不
能となります。連芸座ホームページには、影響ありません。
安斎利洋 E-Mail:HFF00646@niftyserve.or.jp
中村理恵子 E-Mail:JBG00142@niftyserve.or.jp
◆夢を着る/Anzai(1996/08/18)
北京連画で
北京からの消息を寄稿してくださった野知潤一さんが一時帰国され、青山の
メキシコ料理屋で久々にお会いしました。野知さんからのおみやげが、これ。夢
鍋にちなんで、「夢」と書かれたTシャツを2枚、買ってきてくれました。着る
のがもったいないみたい。
unxi (un=an; xi=zai)
◆仕立屋の恋/Anzai(1996/08/18)
小林さんから、「ロク……」の続編を頂戴しました。とりあえず、このBBS的な場所
に配置しました。
ある日ドギーホールを覗いてみたら自分が暮らしていた、なんて話は、けっこう怖くて
好きだな。こっそり見ているつもりだったのに、実は見られている。「仕立屋の恋」に
そんなシーンがありました。
あの監督(ルコント)の作品はどれも、覗き込んでいた相手のもとに「居続けてみた
い」っていうテーマが主旋律になっているようです。そして「突然の死」が副旋律。女
の部屋を覗きながら、習慣的に針を落とすブラームスのロンドが、たまりません。
unxi (un=an; xi=zai)
◆ロクもしくは我が家に棲息する雑種犬について---その2/小林龍生(1996/08/18)
犬を飼っている.名をロクという.
ロクが我
が家に棲みつくことになった委細は,前に書いたので,今は書かない.
自宅で目覚めるときは,毎朝ロクを散歩に連れ出す.今では,ある程度ルートも決まっ
てしまったけれど,最初のころは,いろいろなルートを歩いてみた.
僕が住んでいるのは,横浜の片隅なのだけれど,住宅地としてひらけてから20年以上
たつ地域とここ数年の間にひらけた地域が寄り添っている.散歩をしていると見るとも
なく道の両側の家を見てしまう.犬を飼っている家も何軒もあって,ロクなどは,何頭
かの犬と懇ろになって,挨拶など交わしたりしている.もちろん,いがみ合っている犬
もいて,そこでは吠え合いの交換が行われることになる.
ロクが我が家にやってくる前は,よく自転車に乗った.日ごろの運動不足を少しでも解
消しようと言うわけで.自転車の方がロクの散歩よりも行動半径は広かった.自転車に
乗って,少し遠出をして,ふと,細い道に迷い込んだりすると,そこにも人の住んでい
る家々があった.別に覗き見趣味があるわけではないけれど,なんとなく,見知らぬ風
景に紛れ込んでそこで生活する人たちの匂いをかいま見ることは,何とも言えぬスリル
があった.
先般,香港での所用のついでにマカオに行った.マカオのごみごみした町中に入り込ん
だ.(行ったのは昼間だった.夜には決して歩きたいとは思わなかった.)石と土でで
きた古いアパートのような建物があり,窓という窓は,洗濯物の満艦飾だった.ここに
も人たちの生活があり,僕は,とても中途半端な形で,その中に紛れ込んでいた.
マカオのポルトガル風のホテルで,ポルトガル風の料理を食した.昼間から,ポルトガ
ルワインを飲んだ.連れがいたけれど,その時,僕たちがマカオのそのポルトガル風の
ホテルにいることを知っている人は,他にだれもいないはずだった.そして,ホテルで
働いている人たちの誰もが,僕たちのことを知っているわけもなかった.
その時,僕は,このまま,マカオに居続けてみたいという夢想に,相当深刻にとらわれ
た.一緒にいた,紀田順一郎さんが「小林さん,それは旅情のテーマですよ」と言った
.
ドギーホールを見ていて,おおむねこんなことを思い起こした.そして,ドギーホール
の中に吸い込まれてしまいたい,という不条理な欲望にとらわれた.別に覗き見趣味が
あるわけではないけれど,覗き穴というのは,覗いている人を潜在的に吸い込んでしま
う何かがあるのではないか,そう思った.
小林龍生 (株式会社ジャストシステムデジタル文化研究所)
◆認知学に通じる道/Rieko(1996/08/15)
下のアーティクルは、連芸座Express(8月14日発信)への返信として、認知科学の研究者、
三宅なほみ先生(中京大学)からいただいメールです。ご了解を得て、転載させていただきました。
連芸座通信は、投稿大歓迎。
みなさん、どしどしメールにてご投稿ください。
◆Re: Rengeiza0814 /三宅なほみ(1996/08/15)
理恵子様、
連芸座 Express vol.2 、ありがとうございました。中村さんたちのなさる
こと、認知屋が本来興味を持つべきことにすごく近くて、おもしろいですね。
今後ともよろしく。
Doggy も MONO も、なんであれがおもしろいのか、今の認知科学ではスパッ
とは説明できないんですよね。それでネットワーク化社会がどうのこうの、っ
て話しをするわけですからあやういものだと思います。
どうぞ、お元気で。安斎さんによろしく。
三宅なほみ
◆世間はお盆休み。/Rieko(1996/08/14)
なーーんだ。わたしら、ぜんぜんおかまいなしの日常だ。こんな時こそ、しこたま連芸座で遊んでいってください。というわけで、更新は、諸般の事情で1週間延期。すっかり万端ととのっているけど(ちょっとウソ)
(Rieko)
◆とーとーCOCOが夢を紡ぎ(つむぎ)はじめた。/Rieko(1996/08/07)
仕込みの段階で、当事者達がすっかり興奮してしまった。自分の夢を送って、夢の採譜師に
そっと触ってもらえる感触ってけっこう気持ちいい。いったい何とリンクするのか?
どこの誰がみた夢と混じっていくのか?わたしもさっそくとっておきの夢を彼女にあずけた。
毎週、夢パックを送る常連をめざして、枕を買い換えたもんね。(Rieko)
◆MONO・もの・モノ/Rieko(1996/08/07)
誰もきづかない?MONOの変化,,,
有明までいったMONO。一部には、公衆電話の横になんか置いたら、お掃除のおばさまに
棄てられるよね。との噂が飛び交う。棄てられちゃったかな???じゃ、六本木で観測され
たMONOってのは、いったいなんなんだ?
いよいよ謎めくMONOをめぐる鬼ごっこ。
(Rieko)
◆暑中見舞いにドギーが。/Rieko(1996/08/07)
先日、Y子さんからハガキが届いた。
裏を返すと、舌をだしてお座りしているドギーが描かれている。
お宝のCD-ROM、プレゼント中ですよ。
遠慮しないでがんがん貰ってください。
価値ある限定版ですよ。
しかし、連芸座の話をすると、まずはまるのが、ドギー。
女にも男にも人気がある。
わたしは、チキチキマシン猛レースのケンケンより、人気がでると信じている。
(Rieko)
◆夢日記のテクニック/Anzai(1996/07/31)
「夢鍋」というプランを思い付いたのが今年のはじめ。それを機に、奇妙な夢を見たらテキストとして書き留めようと心に誓ったのですが、かれこれ半年以上のあいだに溜まった夢はたったの9つ。
目覚めの床で、うだうだと夢を反芻する、という至福の時間をもつのはけっこう至難の技です。目が覚めたとたんに、さて今日のスケジュールはなんだっけ、というような日常のノイズが夢を掻き消し、一息ついてから、ああそういえば変な夢をみたっけという頃には、すっかり夢のディテールは紛失しています。
それでも、最近はかなり夢を保存したままウツツに移行するテクニックを身につけてきたように思います。枕元には、いつもノートパソコンを置いて、体を縦にする前に書き始める環境も整えました。多少忙しいときでも、まず夢の捕獲を優先するという根性も座ってきました。でも、舞台装置を整えると、案外いい夢って見なかったりして。
さてこれから、COCOさんの夢パックフォームにしたがって、手持ちの9つの夢をメールしてみようと思います。自分の夢が、鍋の中でどんなリンクの網にさらされるのか、実に楽しみ。(anzai)
◆ドギーQT(クイック・タイム)ムービー/Rieko(1996/07/24)
いやぁ、ネットワークは奥深い。
ドギーの作者榊原さんとは、MACの環境でファイルをやりとりして、大変な目にあった。なにせ、windows環境でせっかくのQTビデオの音が切れてしまう。超特急で原因究明中。電話かけまくった先のみなさん、お騒がせしています。
今回の音ありドギークリップビデオは、流行のshockwave。
(Rieko)
◆待てない!MONOをみつけに原宿に駆ける!/Rieko(1996/07/24)
ゴンザレスさんが大胆にもアルミニウムを置いてきたのは、人気スポットの原宿・ラフォーレ。7月17日「たぶん、ないね」なんて言いながら行ってみたら、なんと! 赤いIBMパソコンの上に、ちょこんと突き出た角(ツノ)のように鈍く光っておりました。奇跡をみたような気分,,,今は何処だろ?
(Rieko)
◆cocoのとっておきの”夢パック”/Rieko(1996/07/24)
かねてからラブコールを送っていたCOCOさんから夢パックが届いた。なんでも、高校生のときから書き溜めた夢をたっぷり持っているらしい。犬がしゃべるなんてこと、夢の中では常識かもね。
(Rieko)
◆ドギーへの質問/Anzai(1996/07/17)
連芸座通信に、ドギーについてのメールがいくつか届きました。
メールをもとに、作者への公開の質問をまとめました(といっても2つですが)。
回答は(たぶん)いつか得られると思います。
・上から落ちてくるおにぎりのようなものは、なんですか?
・木の上に住んでいる黒い生き物は、なんですか?
このほか、猫を見たとか、蜂を見たとか、*していたとか、そういう
情報もよせられています。
ドギーに対する励ましのおたより、ドギーの作者への質問など、この
連芸座通信まで、どしどしお寄せください。
ドギーホールのサボテンビデオは、現在すでに完成し、最後の調整を
行っています。動くドギーは、もうすぐそこです。
◆MONOは、はじまったのか?/Anzai(1996/07/17)
「もの」は原宿
ゴンザレスから、いきなり、そういうタイトルのページが届きました。
ものの行方は、誰にもわからない。
そんなところに置いといて、誰か持っていっちゃたら、どうするんだろう。
でもゴンザレスは自信ありげに
「MONOの底面にURLを書いておいた」
と言っています。
MONOはどうなるのか。
MONOをゲットした方、MONOに参加したいかたなど、
ゴンザレスまでメールしてください。
◆ドギーその後/Anzai(1996/07/10)
ハマってしまいました。なぜだか知らないけれど、ついサボテンカメラのボタンを叩いてしまう。騙されているような気もします。作者SAKAKIBARAにハメられているような気もするのですが、それでもやはり「いまドギーなにしてるかな」と、穴を覗きに行ってしまう。
ビバリーヒルズのとあるピープホールにハマったことがあります。この穴はバス停の前のベンチに向けられていて、ある時覗くと、おじさんが寝ていたり、忘れ物の新聞を誰かが拾って行ったり、人がたくさんあふれたり、それをバスが一気にに連れ去ったりします。バスの通過を目撃するのは、1分おきにシャッターの切られるカメラにとってはかなりの低い確率で、だからバスを見た日は「とてもついている」と思ってしまいます。それが見たくて、わけもなくリロードを繰り返す。
考えてみると、深夜わけもなく、はるか遠方のバス停を執拗に眺めている光景は奇妙としか言いようがありません。しかし、一度やってみればわかる通り、これは気持を落ち着かせる行為なのです。意味もなく、無駄毛を毛抜きで抜くようななつかしさがあります。聞き入るでもなく、ただ深夜放送の人の声に安心する心理にも似ている。ゴキブリが、仲間の気配を求めてついゴキブリホイホイにはまるのにも似ているかもしれない。ピープホールを覗くという行為は、脳の奥深くに潜んだ本能を満足させるなにかがあるに違いありません。
しかし、ドギーホールはビバリーヒルズの穴とは、あきらかに違います。ドギーホールの発散する気配は、あくまで人工のものだからです。
SAKAKIBARAに騙された、と書きましたが、榊原さんは実にまっすぐな人です。連芸座の扉ページに「ドギーは生きています」と書いたところ、彼は「生きているという表現は取ってください。なにかしっくりこないんです」とメールしてきました。彼は、誰も騙そうなんて思ってません。それでもなお、みんながハマるのを知ってるんですよね。なおさら、悔しい感じもします。
ドギーが生きているわけでないことは、誰も承知なのです。それは、ゲームの世界が虚構で、ゲームキャラが生きていないことを、子供がちゃんと把握しているのと同じことです。どんなに今度のマリオがすごくても、リアルとバーチャルを取り違える子供なんていません。
子供に、架空のお化けの話をしてみると、そのことがよくわかります。たとえば「ぼうずこ」という名前のお化けが、彼に手紙を書くとします。もちろん書くのは、ぼうずこではありません。そういうことを、大人はよくやるのです。しかし、子供がすっかり騙されている、と思うのは大人の悪い習性で、子供はそんなに単純じゃありません。
子供だって、手紙を書いているのが大人だっていうことを知っています。だから、それがばれそうになると、巧みにそれを回避してくれたりします。生意気にも、見ないふりを決め込むんです。しかし、ぼうずこが楽しいことを言えば、彼はわくわくするし、ぼうずこが意地悪すれば、彼は泣き出します。
虚構との付き合い方を、いちばん自然にこなすのは子供かもしれません。大人は、どうしてもリアルとバーチャルは別物だと思うから、その境界が浸潤しあうことを嫌うのでしょう。
だから、ドギーが生きていようがいまいが、彼がいないとさびしい気持ちになるし、彼が誰かに出会うとわくわくします。
ときどき、以前に見たドギーを見てしまうと、あわててページから脱出。結局ぼくも、自分だましの共犯なんですね。でも、そういうバレバレを最小にする新しいマジックを、作者は日夜練っているようです。
ぼくらは? 見ないふり見ないふり。
(Anzai)
◆ドギーホール/Anzai(1996/07/03)
いよいよ、ドギーがやってきました。
いよいよ、いよいよ、と、何度も言ってきたので、勿体ぶるのもいよいよ間延びしてしまいましたが勘弁してください。なにせ、相手はのら犬です。いつまた気まぐれにいなくなるかもしれませんし、予告なしにやって来るかもしれません。
ドギーは、MOTO SAKAKIBARAの飼っているバーチャルな犬です。いや正確に言うと、ドギーはMOTO SAKAKIBARAの作り出した犬です。いや、それもちょっと違う。もっと正確に言うなら、ドギーはMOTO SAKAKIBARAです。
MOTO SAKAKIBARAは、CG作家として多くの実績を残しています。彼の作り出す世界は、どこか不思議で、どこか不気味で、どこか愛らしいものばかり。
ドギーは、そういった彼の作品群とはちょっと異質にみえます。しかし、本当はいっしょです。なぜなら、ドギーはMOTO SAKAKIBARAだからです。
現在、ドギーの生息地には「サボテンカメラ」が向けられています。この覗き穴は、インターネット上のあまたのピープホール同様、ドギーの「今」と、あなたの「今」をリンクします。
ひとつ注意しなくてはならないのは、この穴を覗くためにはネットスケープ・ナビゲータが必要だということです。
現在調整中の「サボテンビデオ」が動きはじめると、ドギーはより身近に感じられるはずです。このビデオを見るためには、プラグインソフトとしてショックウェーブが必要です。これもついでに用意しておいてください。
おそらく彼は、2ヶ月くらいは連芸座に棲みついていると思います。その間、ドギーは生活パターンを変えるかもしれないし、サボテンカメラ、サボテンビデオはいつ方向を変えるかわかりません。
ですから、ドギーホールをマークしてください。ときどきかまってやると、彼(ドギー?それともSAKAKIBARA?)は喜びます。
(Anzai)
◆満員御礼「北京連画」完結/Anzai(1996/07/03)
「北京連画」へのアクセス、ありがとうございました。
連芸座の柿落しとしてこのセッションを選んだのは、ふたつ理由があります。ひとつは、連芸座プロデューサーであるわれわれ(安斎+中村)の自己紹介を兼ねようということ。もうひとつは、連芸座の方向性を示そうということです。
連芸座をどういう空間にしていくかについては、スタッフの間で何度も議論してきました。そこで暗黙の了解事項だったのは、過去のスタイルで作られた作品を、そのままインターネットで展示するのはやめよう、ということでした。
たとえば、壁に貼るべき絵画、本で読まれるべき小説、テレビやラジオで放送されるべき番組を、そのままインターネットに移植してもあんまり面白く思えない。電子ネットワークじゃないと絶対生まれてこないような作品、ネットワークでないとすべてが伝えられない作品、そういうものばかりをここに集めてこよう。
相手の作品そのものを自分の作品のベースにする「連画」は、まさにデジタルネットワークを介さないと成立しない新しい様式です。連芸座は、ネットワーク時代にふさわしい創作のスタイルや方法をみつけるための、実験劇場なのです。
しかし、「常設」のマークのついた北京連画のページには、ちょっとだけ不満が残ります。連画の面白さは、やった後で報告したんじゃ伝わらない。連画は生ものです。作品をみて、鑑賞するものじゃない。作品をみて、さてこれをどう料理してやろうか、そのわくわくする瞬間の面白さが本質なのです。
連芸座の次の連画は、ページをアクセスした人誰もがそういうわくわくする緊張を味わえるような、そういうプランにしたいと思っています。どうぞ、ご期待ください。
(Anzai)
連芸座は、ネットワークの中の芝居小屋のようなものです。遊牧民型のアーティストが、どさ回りでふらっとやってきて、ある期間自分の作品をかけ、そして去っていきます。
そしてここ連芸座通信は、連芸座の楽屋。アーティストやプランナーの走り書き、募集広告、スタッフの連絡の張り紙などが散らばった空間です。
連芸座についてなにかをお感じになったら、ぜひこの楽屋をたずねてきてください。そしてぜひメールをください。わたくしども一同、みなさまの元気を吸い取って、次なる活力にしていきたいと思います。
安斎利洋 E-Mail:unxi@renga.ntticc.or.jp
中村理恵子 E-Mail:rieko@renga.ntticc.or.jp
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