気楽な日曜日 Carefree Sunday

First Session

1992年の4月、安斎から中村に宛てた電子メールがきっかけ となって、連画がスタートした。「ひとつ種をください。うまいこと発芽したらお返しします」
In April of 1992, an electronic mail from Anzai to Nakamura triggered the whole series of Renga. It went like “Give me something as a seed. As it sprouts,I’ll send it back to you.

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発信者:安斎利洋
受信者:中村理恵子
日 時:92/04/11 02:23

表 題:RENGAしませんか?

例によって、電子ブック版研究社和英辞典からサンプリングします。

れんが 連歌 a renga; a ‘linked poem’
連歌師 a renga poet

この「RENGA」をそのままいただいて、しかし連歌ではなく「連画」をやってみませんか?
一つの作品を共同で制作する、という方法は、少々古くさい匂いがします。しかし、相手の作品を自在に引用して、自分の絵にしてしまうというのは刺激的な遊びです。
そこで、連画という仕掛を試してみたいのです。連歌のように、個々の作品は独立して完結しながら、前の作品にもリンクしていて、サンプリングしたり塗りつぶしたり、肯定したり否定したり、呼応したり発展したり、思い出したり忘れたり、暖まったり涼しくなったり、そんな遊びができるような気がするのです。とにかくひとつ、タネをください。それをバッファに溜めつつ、別な作品を作ってみます。うまいこと発芽したら、今度の展覧会に間に合わせてみましょう。いい遊びの糸口になるような予感があるんですが。

RENGA works |