海辺の波に洗われた美しい破片を拾い出すように、相手の作り出した画像のなかから断片を抽出し、それを新たな作品の種にしていく。この即興的な作業の連鎖がVisual Jazzである。1995年末、幕張と晴海において、6日間合計12回のライブセッションが行われ、約120枚の小品が即興で制作された。
まず、ジーンプールと呼ばれる多数のイメージをとどめるサーバーが用意された。ふたりは、ジーンプールから自由にイメージを引き出し、自由にイメージを返していく。ジーンプールには、このプロセスが残すイメージの痕跡が、次々蓄積していった。
ファイル名は、作者を示すアルファベット1文字(安斎:T,中村:R)、次の数字がそれぞれの作者における画像の通し番号、そのあとに直接参照した種の画像名が続いている。例えば、r036t040は中村の36番目の画像で、それを作るにあたってt040...が使用されたことを意味する。
(協力:三菱電機)
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