パーソナルコンピューターによる銅版画のような質感表現を試みた。1985年当時のパソコンのなかで、もっともCGに適したグラフィックス環境を備えたSONY SMC-777C (320×200 画素4096色中16色)を用い、16色パレットを明度グラデーションに制約するアイデアによって、テクスチャーを演算で生成するなどの表現を追求した。この作品のために作りためたプログラムソース(CP/M80上の Turbo Pascal v.2 で記述)は、「パーソナル・コンピュータ・グラフィックス」(美術出版社)に収められるとともに、当時、概念が定着しはじめたパブリックドメインソフトウェアとして、JUG CP/Mを通して配布された。ここにある画像は、SMC-777Cの表示系のアスペクト比に合わせるために、オリジナル画像320×200画素を1600×1200画素に拡大している。
(日経CGグランプリ佳作入選)
(日経CGグランプリ佳作入選)