rhizome: 浅野耕平

グソクムシの崩壊

駒込の草原邸で浅野君たちと仕出し弁当を食べていると、盛られた砂の上に置かれたダイオウグソクムシのロボットが砂ごと崩れはじめる。草原さんは「自然のままにしておけばいいのよ」と言いながら、片足で砂を床の隙間に押しやる。砂は、床の隙間から床下へとこぼれ落ちていく。あとで困るだろうと、僕は隙間を目張りするために床下に潜りこむと、そこは畳の敷かれた明るい広間で、砂時計のように砂の三角山が成長していた。

(2014年6月5日)