rhizome: パン

偶然のパンケース

坂本竜馬が洋館から撤収する現場を手伝っている。あまりに荷物が多い。うねみくんが小学校のときに作った木の箱が、奇跡的にパン一斤の大きさであることを発見する。きっちりフィットする洋館の食パンを入れ、持ち帰ることにした。

(2016年7月2日)

黒パンの風景

駅西口の坂を登りつめた行き止まりの正面に、教室ほどの大きな厨房がある。持ち帰り用の窓から真理子さんと店の中を覗くと、料理人が黒い膜のようなパンを中華鍋の裏面に貼り付け、次々と焼いている。火が通るとパンごとに違う模様が現われ、膜の表面に違う場所の風景が広がる。風景のすべてのバリエーションを収めようと思いカメラを構えるが、数枚焼き終わったところでパン種が切れてしまう。しかたなく店内の調理器具にカメラを向けると、みなカンブリアンの樹につながる奇妙な形をしている。

(2015年3月21日)

イーノのオカルト

水越伸さんが、発酵中のパン種をビニール袋に小分けにして持っている。テーブルに置かれたひとつに手を伸ばすと「だめだめ膨らみかけたところだから」と制止される。パン種のひとつを割ると、ブライアン・イーノにつてい書きかけた原稿が開く。「イーノって音楽のほかに何してた?」と訊くので「CGやってたかな」と言いかけると、jaiさんがひとこと「オカルト」とこたえる。

(2014年1月28日)