rhizome: タンク

ロケットランチ

東洋大学の学食はシステムが複雑すぎる。トレイに料理を載せ、お金を払うまでに何度も躓いてしまう。馴れている稲垣さんはとっくに食事を済ませ、休憩所で昼寝をしている。頭上を日立製作所の試験線路が走るベンチに陣取り、食事を始めると、ロケットエンジンで走る試作車両が豪速で走り抜け、そのたびに液体燃料タンクに付着した氷が解けて昼食トレイの上に冷たい水滴を落としていく。

(2012年12月22日)

雲海の給水タンク

飛行機が雲を抜けると、雲海の境界面に沿って銀色のタンクが歯茎に浮く歯の配列規則で点在している。十分な水圧を得るためには、給水タンクをここまで高く上げる必要がある。地上の蛇口からは、液体水素が出てくる。白いポリタンクでそれを受ける場合、冷えすぎたポリタンクはガラスのように脆くなっているので、割れないように十分注意する必要がある。

(2001年11月18日)