公園の木材チップから作られた表面が滑らかなA4の紙の束を注文すべきだったのに、ざら紙のA5の束二つと間違ってしまった失態を責められているのだろうか。理由がわからないまま付け狙われ、姿を変えてどこまでも追ってくる「ヤツ」から逃げている。一見、関係のないふりをしている通行人の背中から木製の銃口が出てきて、こちらを狙い撃ちする。木偶(でく)の通行人に化けた「ヤツ」に飛び掛ると、簡単に二つにへし折ることができたのだが、ただの材木の束になってしまった「ヤツ」は、今度は突然炎をあげたりして、執拗な攻撃をしかけてくる。図書館の本棚の上面に並べられた、A4やA5の用紙の束を蹴散らしながら、マブチのモーターだ、マブチのモーターさえあれば助かるのに、と思う。
(2003年1月26日)