肘の肉片

肘の手術を受けるため、ベッドに横たわっている。数人の看護婦が、窓際でTシャツを交換しあったり、互いに手の角度を千手観音のようにずらしたりして騒いでいる。この病院は賑やかでいいですね、と医師に話しかけるが、ラッパ形のステンレスから噴出する蒸気をたっぷり吸ってしまった僕の言葉は言葉になっていないようで、彼は理解できないそぶりをする。肘から切除された軟骨は、ベッド大のステンレスバットに投げ込まれる。食品売り場の牛モツのようにうずたかく盛られた肉の断片を、へらでぺたぺた塗り固めている白衣の男がいる。

(2008年3月2日)