夢中対話

久しぶりに、寺門孝之さんのアトリエに遊びに来ている。僕はノートにメモをとりながら、彼と話している。この会話の内容は、あとでインターネットにのせなければならないと思っている。彼は、自分の中にはもう他人がいないと言う。数年前に、自分の作風なんてたくさんの他人が流れ込んできたものだ、っていう話をしたはずじゃなかったか?と僕。彼は、ここ数年篭って絵を描き続けてきたので、自分の絵はもうすっかり自分だけになってしまった、と言う。

(1997年3月25日)