「連画」は、コンピュータグラフィックスによる絵画作品を通信によって相手に送り、そのデータを加工修正することによって、新しい絵画作品を次々生み出していく手法だが、他の人の創作物を直接的に利用し合いながら、独創的な表現を追求する新しい創作システムとして国内外で広く注目されてきた。 さらに「連画」は、単に芸術的な創作の分野にとどまらず、マルチメディア時代の知的共有や、協調作業の新しいスタイルを展開する可能性がある。これを具体的に実証し、連画的手法の有用性を社会に提示することが、この実験の目的である。 今回の「連画メソッドの応用実験」は、大きく2つの軸により構成される。 ● 連画応用のケーススタディーとして、全盲の造形作家との触覚による連画、教育現場での連画、海外作家との国際連画の3つを制作し、身体的障害や言語や文化の壁を乗り越えた協調作業の可能性を示すセッションの運営
●連画的創作を支援するシステム「THE WALL」システムのソフトウェア開発
連画は、鑑賞者がそのまま制作者に移行し、見る対象であった他人の作品に手を加えることによって、新たな作品を生み出していく創作システムである。
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